【MBAで得た一生モノのスキル】生まれながらの強みを発見するRBSエクササイズとは?

RBSエクササイズ_アイキャッチ画像 MBAキャリア

みなさん、「RBSエクササイズ」ってご存知ですか?

今回の記事は趣向を変えて、MBA留学が私の人生観や価値観に大きく影響を与えるきっかけとなった1つの経験を紹介します。

ハーバードビジネスレビューの記事MBAのリーダーシップのクラスで取り組んだ「RBSエクササイズ」が今でも自分のキャリアに非常に役に立っています。

結論から言うとRBSエクササイズとは、人は欠点や弱点を矯正するよりも、「最高の自分」を思い出させ、生まれながらの素質を最大化させたほうが良い結果が得られるという組織行動学の研究に基づいたエクササイズです。

ではどうやって「最高の自分」、つまり生まれながらの自分の強みを発見するのでしょうか?具体的なステップは以下になります。

① 自分を良く知る5-10人を選ぶ
② 自分のベストが発揮された場面とストーリーを書いてもらう
③ 各ストーリーに共通するパターンを見つけ、自分の強みを象徴する”キーワード”を書き出す

この分析ステップは非常に洞察に満ちていて、折に触れて自分のキャリアパスを再評価できます。提唱者はバージニア大学教授のLaura Morgan Robertsのチームです。

興味ある方はハーバードビジネスレビューの記事も出ているので参考までに紹介しておきます。

私は2年前にMBAの授業で実際にこのRBSエクササイズをおこなったのですが、今でも新たな学びと発見がたくさんあります。MBA留学は日本ではできない貴重な体験をすることができます。私にとってその1つがRBSエクササイズでした。

今回は、RBSエクササイズの手順、および私がRBSエクササイズを通してどのように生まれながらの強みを再発見するに至ったのか、体験談を交えて紹介していきます。

【MBA留学】アメリカのMBAでリーダーシップのクラスは必修科目

【MBA留学】アメリカのMBAでリーダーシップのクラスは必修科目

アメリカのMBAの特徴として、日本の教育ではあまりない「リーダーシップ教育」というものが必ずあります。なぜかと言うと、

  • リーダーシップは一部の人に必要なものではなく、全員に必要
  • リーダーシップは先天的なものではなく、日常生活で意識し、後天的に身につけていくスキル

と考えられているからです。事実、一人のリーダーシップを持ったリーダーがメンバーを率いる組織と、全員がリーダーシップを持ち、それぞれが主体的に行動をする組織とでは、後者の方がパフォーマンスが高いと言われています。

MBAでは「リーダーシップ」を「マーケティング」や「ファイナンス」などと同じく「1つの科目」として体系的に学びます。日本の大学ではこのような機会はあまりない為、とても新鮮に感じました。今振り返って特に貴重だったと感じるのは、リーダーシップ授業の中で取り組んだ「RBSエクササイズ(Reflected Best Self Exercise – 最高の自分を発揮するためのエクササイズ)」です。

RBSエクササイズで最高の自分を知る

RBSエクササイズで最高の自分を知る

組織行動学の研究によると、人は欠点や弱点を矯正するよりも、「最高の自分」を思い出させ、生まれながらの素質や能力を最大化させたほうが良い結果を得られることが示されています。(参考:バージニア大学Laura Morgan Robertsらが提唱

「RBSエクササイズ」では、自分がこれまで「どんな場面」で「自分の強みが発揮されたか?」という成功のストーリーを友人や家族からフィードバックしてもらいます。自分の強みが発揮されたストーリーを客観的に聞くことで、「最高の自分」を発揮するための条件や、自分の価値観、行動様式を知るというエクササイズです。

具体的には、以下のステップで進めていきます。

① 自分を良く知る5-10人を選ぶ(友人、家族、職場の同僚、上司、後輩、恩師など)
② 自分らしさ、自分の強み、最高の自分が発揮された場面とストーリーを書いてもらう
③ 各ストーリーに共通するパターンを見つけ、自分の強みを象徴する “キーワード” を書き出す

私は実際に16人の友人や職場の同僚・上司、家族にお願いをしてフィードバックをもらいました。私はこのRBSエクササイズを進めていくうちに、「これは自分の認識と一致するな」という強みと、「これは自分では考えもしなかった!」という強みが見えてきたのを覚えています。

具体的には、私は各ストーリーに共通するキーワードとして以下の3つを書き出しました。

① Strong-willed(意志の強さ)
② Relationship building(信頼関係の構築力)
③ Ambition(向上心・野心)

この3つのうち、①と③は自分でも認識していたのですが、②については「自分の強み」と認識しておらず、むしろ苦手だと思っていました。

「自分では気づかなかった強み」に気づいた例として、以下、私のRBSエクササイズから職場の同期に書いてもらったストーリーを引用します:

“あなたは周りの協力を得られる能力(人たらし力)があります。新卒入社で配属された時、趣味のサイクリング中に交通事故に合い、仕事がまともにできない状況になりました。しかしながら、自分が動けない状況下においても売上目標を達成しました。

それは、売場メンテナンスをしてくれるサポーターの方々が、あなたのためにがんばってくれたのではないでしょうか?会議等でサポーターさんからはYさん(私)は「すごく努力家で何事にも一生懸命。そして誠実。だから私たちもサポートする」というコメントを聞いたことがあります。新入社員でまだ1年未満にも関わらず、仕事メンバーと強固な信頼関係が築けていたことは周りの協力を得られる能力に長けている証拠だと思います。”

このRBSエクササイズを通して学んだことは、①や③のように「自分で認識しているキーワード」については、客観性の確認ができるということ。そして、②のように「自分の強みだと認識していないキーワード」が出てきた場合は、自分では認識していないが、第三者から客観的に見た場合「生まれながら持っている自分の強み」である可能性が高い、ということも理解しました。

リーダーシップ教育では、このようにして『自分の強みを知る』ことが自分らしいリーダーシップスキルを育む第一歩と教えられます。

再発見した「生まれながらの強み」を日常の仕事やタスクで発揮する

再発見した「生まれながらの強み」を日常の仕事やタスクで発揮する

ここまでのエクササイズで、あなたは改めて「自分の生まれながらの強み」を言語化し、再発見することができました。最後の仕上げは、自分の日常の中で「再発見した強み」を発揮することです。

例えば仕事の場合、自分の「業務」と「生まれながらの強み」との間に、良い適合を創り出すことが重要になります。どういうことかと言うと、私の場合、キーワードを総合して考えると、「向上心」や「意思の強さ」、「信頼関係の構築」というキーワードが示すように、「目標を設定し、チームの力で達成する」ということが生まれながらの強みのようです。従って、自分の部署だけでは達成できない課題を、他のチームと協力しながら解決に向けてアプローチしていくことが得意であり、自分自身も喜びを感じることができると考えました。

RBSエクササイズで発見した強みを日常の仕事で発揮しようとした場合、現状の職務の中でも発揮できることが多いです。なぜなら、ほとんどの仕事には「働き方」、「チームの構成」、「時間の使い方」に小さな変更を加える自由が許されているからです。固定された自分の職務・役割の中で、これら3つの領域を調整して自分の強みをより発揮しやすくすることがポイントになります。

まとめ:【MBAで得た一生モノのスキル】生まれながらの強みを発見するRBSエクササイズとは?

アメリカでのMBA留学で学んだ「一生モノのスキル」の中から、今回はRBSエクササイズについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?改めてRBSエクササイズの手順をまとめると以下になります。

① 自分を良く知る5-10人を選ぶ(友人、家族、職場の同僚、上司、後輩、恩師など)
② 自分らしさ、自分の強み、最高の自分が発揮された場面とストーリーを書いてもらう
③ 各ストーリーに共通するパターンを見つけ、自分の強みを象徴する “キーワード” を書き出す

そして、最後に「生まれながらの強み」を日常の仕事やタスクで発揮することでRBSエクササイズは完成します。

この記事を読んで下さったみなさんが、少しでもMBA留学やRBSエクササイズ、自分の強みを再発見して生き生きと人生を過ごすことに興味を持ってもらえたら幸いです!

この記事で紹介したこと以外でも、MBA留学が私の人生観や価値観に影響を与えてくれたことがたくさんあります。詳しく学びたい方はぜひ以下をご参照ください。

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