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【MBA対談】 欧米ビジネススクールで見たダイバーシティ(コミュニケーション・信頼編)

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MBA留学を目指している方や、将来グローバルにキャリアを築きたいと思っている方、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか?

  • MBAスクールのダイバーシティ事情を知りたい
  • 日本人が海外MBAで直面する異文化コミュニケーションの課題を知りたい
  • グローバルビジネスの現実や課題を知りたい

今回は海外MBA経験者であるSun(IEビジネススクールMBA @スペイン)Yusaku(UC San Diego MBA @アメリカ)が、上記の悩みについてお答えする座談会を企画しました!

この記事を読めば、『コミュニケーション』『信頼』『フィードバック』『スケジューリング』の4つの視点から異文化コミュニケーションの課題と解決策が理解でき、留学前にマインドセットを醸成することができます。

なぜなら、実際にMBA生が海外ビジネススクールで直面した課題と対策を『欧米両方の視点』で議論・解説しているからです。

是非、欧米ビジネススクールの生きた情報を活かしてこれからの留学に臨んでください!それでは早速始めます。

コミュニケーション編: MBAで見るダイバーシティ

まずはダイバーシティ豊かな環境で日本人が最も苦労するであろう『コミュニケーション』の視点から始めようと思います。MBAスクールやグローバルな環境におけるコミュニケーションのポイントを欧米の両視点から解説していきます!ぜひ参考にしてみてください!

ハイコン・ローコンについて

ハイコンローコンという言葉をご存知でしょうか?それぞれハイコンテクスト、ローコンテクストの略です。基本的にハイコンテクスト文化の国では、意見は直接的に伝えられ、ローコンテクスト文化圏では遠回しに伝えられることが好まれます。

(Yusaku)アメリカは最もローコン文化に属する国です。一方で日本はアジア諸国の中でも最もハイコン文化。つまり日本人がアメリカのビジネススクールに行くと、最もローコンとハイコンのコミュニケーションが発生するわけですね笑。

(Sun)ヨーロッパはハイコン、ローコン度合いは国により異なる印象ですが、基本的にローコン寄りのイメージですね。もちろん地域や個人によっても差はあります。

(Yusaku)そうですね。アメリカと一口に言っても大きい国なので、ローコン文化の中でも西海岸はハイコン寄り、ニューヨークはローコン寄りなど、同じ国でも地域や個人によっても差が出てきますね。

ハイコン・ローコンの詳細についてはこちらの記事をどうぞ。『ハイコン、ローコンとは?アメリカビジネススクールにおける異文化コミュニケーションの実態は?

スタディグループでのダイバーシティ

ビジネススクールでは、様々な国から学生が集まり、『スタディグループ』という4~6人程度のチームに分かれて課題に取り組むことが多いです。ここで学生たちはお互いのバックグラウンドや文化の違いを乗り越えながら、共に学んでいきます。

(Sun)私のビジネススクール(IE@スペイン)のPeriod1のスタディグループは、ロシア系米国、豪州、イタリア系アルゼンチン、ドイツ系ペルー、コロンビア、日本という6人のメンバーでした。クラスの4割はスペイン語で、とてもダイバーシティのある環境でしたね。Period2のグループも、米国、ドミニカ共和国、ナイジェリア、メキシコ、インド、日本というバラエティ豊かなメンバーでした。

Sunのグループワーク体験についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ。『MBAグループワーク体験談

(Yusaku)私はアメリカ2人、ベネズエラ、日本の4人でした。欧州のビジネススクールはアメリカに比べてダイバーシティが高い傾向にありますよね。一方アメリカのビジネススクールは約6割アメリカ人なので、どっぷりアメリカンイングリッシュに浸かりたい方にはおすすめです笑。

ここまで言うか!グループワーク

(Yusaku)最初のスタディグループは、比較的若くて独身2名のアメリカ人と、比較的おじさんで家族持ちの私とベネズエラ人の4人だったので、生活スタイルも違うし意見が分かれましたね。学校で頻繁に集まってグループワークしたい若者と、家族と過ごす時間のバランスもとりたいおじさん組とで笑。

(Sun)ローコンに合わせてきちんと伝えておくことが大切ですよね。英語のハンデはあらかじめ言っておくとか、英語がわからない時は絶対に聞き返すべきですね(途中で気づいてなるべく聞き返すようにしています)

(Yusaku)確かに私も英語がわからないときはもっと聞き返すべきだったと思います。あと、驚いたのはここまではっきり言うか、という場面もありましたね。チームミーティングの日程を決めるときに『わたし金曜日は学校に来たくないから金曜はなしね』とか笑。いきなり最初の打ち合わせでそこまで言う?みたいな笑。もちろんこの辺は個人差もありますが。

ダイバーシティのあるチームではローコンに合わせる

(Yusaku)基本的にダイバーシティのあるチームでは、誤解が生まれないよう些細なことも自分の意見と根拠を伝えるべきですね。ローコンに合わせることで、チーム全体で理解の齟齬がないようになるべく気を付けるようにしていました。

(Sun)私は打ち合わせを抜ける時も必ず一言断るようにしていました。説明することは相手への礼儀ですよね。日本とは感覚が少し違うかもしれませんが、遅れたときもきちんと言い訳をするとか。議論中だけでなく、ミーティング前後でも誰か捕まえてフォローアップしていました。

(Yusaku)うちのチームのアメリカ人も同じことをやっていました。あとリーダーシップがあるなと思う人の行動を見ていると、打ち合わせや授業中の発言も『賛成・反対とその根拠』を簡潔に説明できる人が信頼されていましたね。思考プロセスやロジックを明快に説明できることは大切ですよね。意見が違えばそこからさらに深いディスカッションに移っていくことができますし。

マイノリティーを意識する

MBAではほとんどの場合、日本人はマイノリティーになります。つまり、自分の当たり前がクラスメイトの当たり前ではないということです。職歴や業務経験など、当然と思うことでも話すことが大切です。そうすることでクラスに貢献できることが多々あります。

(Yusaku)マイノリティーの意見って意外と重要です。選択クラスでアジア系のメンバーが私一人だったのですが、そういう状況だとアジア 、もしくは日本代表としての意見として聞かれます。サプライチェーンの授業だったので、本質的課題のために『WHYを5回繰り返す』とか、日本の製造業の現場でのManagerと部下の関係なんかをシェアしてあげるとクラスに貢献できますね。

(Sun)日本だけでなくアジア全体のことが話せるといいですよね。アジアでも日本、韓国や中国では市場が全く違うことや、アジアの国に出張に行ったときに感じた違いとか。インド出身者はどのビジネススクールでも、各クラスにいると思うので、彼らに任せましょう!

信頼編: MBAで見るダイバーシティ

次に『信頼関係』の視点から、ダイバーシティについて解説していきます。ここはクラスメイトと交流を深めることによって先入観が覆される部分かもしれません。欧米ビジネススクールでの実情について見ていきましょう。

タスクベースか、関係ベースか

(Yusaku)アメリカの場合、基本的にタスクベースかつ個人主義ですね。ビジネススクールでもみんな慣れてくると、役割分担と締め切りだけ決めて打ち合わせ終了、みたいな。チームメイトと信頼関係ができていればという前提ですが。選択クラスの場合、誰が何が得意なのか分からないので、リスクヘッジをするために打ち合わせを多めに持ったりします。

(Sun)欧州も基本はタスクベースだと思います。ただ、トラブルがあったときとかに最後ものを言うのは人間関係ですね。ここは意外と欧米はドライという印象があるかもしれないけど、実際は信頼関係が重要になってきますね。

(Yusaku)そういった意味で、普段からコツコツ信頼関係を気づいていくことが重要ですよね。グループ課題のタスクの振り分けでもWin-Winで信頼関係を作るとか。

(Sun)私の場合はプロマネが得意なので引き受けて、代わりにネイティブの英語添削などをお願いしていました。道筋を決められる日本人はMBAでも重宝されます。

プロセス重視か、人重視か

海外でインターンすると、仕事においてプロセスを重視するか、を重視して業務をおこなうのか、ということにも違いが見えてくることがあります。

(Yusaku)アメリカでのバイオテック企業でインターンしたときの経験です。典型的なアメリカのテック企業はプロセスを重視する印象ですね。業務プロセスをドキュメントとして残すことで、人が変わっても業務の質が変わらないように担保している。一方で日系企業にはプロセスはあるものの、仕事が人についている印象です。

(Sun)スペインで生活していると、銀行や公的手続きでもプロセスが回っていないと感じる例がありますね。お金に関わる大切なことなのに、人により業務のバラつきが多い。そういう意味でMBAではプロセス作りなど、面倒くさいことをきちんとやると重宝されますね。ここは日本人の得意な分野だと思います。

(Yusaku)確かにここは面白い部分で、プロセス重視のアメリカでも、実際にプロセスを構築しているのはごく少数の優秀な人材だったりするんですよね。インターンした米企業でも、実際は1人の優秀な社員が構築していたし。アメリカでもそういう人材は重宝される傾向にあります。

信頼とモチベーション

(Sun)もう一つ面白い例として、ドイツ出身の戦略コンサルのクラスメイトがいまして。チームでタスクを割り振るんだけど、結局その人が全部直して、発表原稿まで作りこんでしまう。チームメイトは人に『こうやれ』と言われると、やらされている感があってモチベーションが下がります。

(Yusaku)欧州はある程度チームメイトを信頼して、任せることがモチベーションに繋がりますよね。アメリカでも同様だと思います。

部下に任せる欧米型と、管理する日本型マネジメント

もちろん業界により違いはあるかと思いますが、欧米型のマネジメントスタイルと、典型的な日本型のマネジメントスタイルにもカルチャーギャップがあると感じます。

(Yusaku)私がフランス駐在時(日系企業)、フランス人マネージャーは日本人の部下をマネジメントすることで悩んでいましたね。なぜなら、工場に勤めていた彼はフランス式の『部下を信頼して仕事を任せる』というマネジメントをしていたから。日本の典型的な製造業の工場では、現場の社員はある程度決められた枠組みで仕事をこなすことに慣れている場合が多い。そこがギャップの原因だったのかもしれません。

(Sun)MBA生もみんな人間なので、モチベーションにムラが出てきます。体力では敵いませんが、20台中盤の同級生とは違った持ち味を、個人的には出そうと頑張っています。いかにチームメイトのモチベーションに気を配るか、そういった細かいところは日本人のきめ細やかさが活かせる部分だと思いますね。

おわりに: MBAで見るダイバーシティ

ここまで『コミュニケーション』『信頼』の観点でMBAスクールのダイバーシティ事情について対談してきました。もちろん個人差やシチュエーションの違いもあるかと思いますが、2人のMBA生がそれぞれの視点で実際に感じていることなので、ぜひ『生の声』として参考にして頂ければと思います。

さて、4つのテーマの残り2つ、『フィードバック』『スケジューリング』については、Sunのブログで紹介していますので、ぜひ以下の記事に目を通してみて下さい!

【MBA対談】 欧米ビジネススクールで見たダイバーシティ(FB・スケジュール編)

この記事に興味を持たれた方は、異文化コミュニケーションの必読書、エリン・メイヤー著の『Culture Map』を読むことをお勧めします。

エリン・メイヤー著 異文化理解力

異文化理解力 ? 相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養

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