【2,177万円】MBA社費留学で会社から投資してもらった金額を全て公開

【2,177万円】MBA社費留学で会社から投資してもらった金額を全て公開 海外MBA

海外MBA留学に興味があり、社費留学を検討している方、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか?

  • MBA社費留学ってどういう制度?
  • MBA社費留学でどれくらい投資してもらえるのか知りたい
  • 会社からは授業料の他、どんなサポートがあるのか知りたい

今回は実際にMBA社費留学でアメリカのMBAを取得した筆者が、社費留学の金銭的な疑問についてお答えします!

筆者自身の経験と、同じく社費留学していたMBA生の情報をもとに解説していますのでぜひ参考にしてください。

それでは早速はじめましょう!

結論:【2,177万円】MBA社費留学で会社から投資してもらった総額です

結論:【2,177万円】MBA社費留学で会社から投資してもらった総額

最初に結論からお伝えします。私がMBA社費留学で投資してもらった総額は2年間で2,177万円でした。(留学中に支給された給与は抜いています)詳細な項目は後述しますが、社会人になってから、自分の課題感を持った状態で腰を据えて勉強に専念できるのは本当に幸せなことだと思いました。

今自分のMBA受験を改めて振り返ってみて重要だったと思うのは、『MBA合格のために必要な先行投資をする覚悟』ができていたことが一番の勝因だったと思います。

自分のキャリアにはMBAが必要で、何が何でもMBA合格を最優先した行動・投資をするぞと『腹を括った』ことが、結果として社費留学の社内選考突破に繋がったのだと思います。気迫は面接官にも伝わりますし、日々の自分の行動にも表れるからです。

実際、私はMBA社費派遣に選ばれる前の段階で、既にMBA予備校や試験費用で100万円以上投資していました。(最終的にMBA留学前までに自己投資した総額は212万円です。)

約200万円を自己投資して、結果として会社から約2,000万円の投資をしてもらえたわけですから、なかなか良い先行投資だったと思います。しかも、MBA留学で得たスキルや知識・経験はこれからの人生でずっと自分の資産として残るわけです。そして何より、MBA受験と留学を通して、社会人になってからも毎日勉強する習慣がついたことは自分にとって一生の財産となりました。

MBA社費留学とは?

MBA社費留学とは?

MBA社費留学とは、会社が選抜した従業員を海外のビジネススクール(アメリカやヨーロッパ、アジアなど)に派遣し、費用は会社が負担するという制度です。

MBA(Master of Business Administration:経営学修士)を取得したいと考える学生や社会人にとって最も気になるのは、留学にはどのくらいの金額が掛かるのか?でしょう。

一般的にアメリカの2年制のMBAスクールに入学すると現地の生活費を入れて約2,000万円かかると言われています。それに加えてもし会社を辞めて留学する場合は、キャリア上のブランクとその間の機会損失も含まれます。それでも、会社を辞めてMBA留学する人は私の周りに多いです。

もしMBA留学のリターンはそのままに、コストやキャリア上のブランクを可能な限り排除できる方法があるとしたらどうでしょうか?まさにそれが『MBA社費留学』という制度なのです。

私は実際、このMBA社費留学制度を使ってアメリカのMBAを取得しました。今回は、MBA社費留学で会社から投資してもらった金額を項目ごとに公開したいと思います。

MBA社費選考の流れとアドバイス

MBA社費留学を勝ち取るには、高い倍率の選考を突破しなければなりません。まず簡単に社費選考の流れを解説します。

① MBA社費留学の応募条件を満たす(勤続年数/TOEIC・TOEFLスコア/上司推薦など)
② 小論文
③ 面接・グループディスカッション
④ 結果発表

企業によって選考に多少の違いはありますが、基本は『小論文』と『面接』がポイントとなります。以下の関連記事で社費選考のTIPSを紹介します。

MBA社費留学の社内選考突破攻略法については以下の記事で解説していますので、詳しく学びたいかたはぜひ参考にしてください。

【再現性あり】倍率60倍のMBA留学社内選考を突破した小論文を公開

社費選考で良く聞かれる質問については以下の記事をご参照ください!

MBA社内選考で必ず聞かれる質問11個と回答のポイント

【MBA社内選考】面接攻略法と必ず聞かれる質問11個の回答ポイント・回答例を紹介

MBA準備スケジュールの詳細については、『【MBA留学】準備スケジュールと社費留学・私費留学の注意点を解説』の記事で解説しましたのでぜひご参照ください。

MBA社費留学で会社から投資してもらった金額を項目別に公開!

MBA社費留学で会社から投資してもらった金額を項目別に公開

ここからは本題です。実際に私が『MBA社費留学で会社から投資してもらった金額』を項目ごとに紹介します。具体的な項目については以下になります。

① MBAスクール授業料
② 住宅費
③ テキスト・教材代
④ 航空チケット代
⑤ ビザ申請、入国・入学手続き関連費用
⑥ 給与
⑦ 留学準備費用(一部)

1つずつ解説します。

① MBAスクール授業料:1,300万円

金額として1番大きいのが授業料です。私が通っていたUC San Diegoを含むUC系の大学ではクウォーター制(四半期制)を採用しており、1年間で秋・冬・春の3学期があります。(夏学期はお休み)私のスクールでは1年間の授業料は非カリフォルニア州居住者で約58,000ドルでした。

日本円に直すと1年間で640万円の授業料です。アメリカの場合、フルタイムのMBA留学は2年間の場合がほとんどで、私もそうでした。つまり2年間で約1,300万円の授業料になります。これに加えて、入学金1,500ドル(約16万円)も含めて会社に全額投資してもらいました。

② 住宅費:720万円

次に金額が大きいのが住宅費です。アメリカ西海岸は家賃が高いことで有名ですが(その分、平均給料も高い)、実際に住んでみて驚きました。家族で住む場合、治安の良い場所を選ぶとアパートで月30万円はかかります。(ビジネススクールが提供している寮の場合はもう少し安く、単身で月10~12万円程度でした)

これは派遣元の会社によるのですが、家賃は全額補助対象になる場合と、かかる家賃のうち何割かが補助される場合があります。私の場合は幸運なことに、地域ごとに決められている家賃上限以内であれば全額補助してもらえました。オフキャンパスのアパートに住んでいたので、月30万円、2年間で720万円かかりました。

③ テキスト・教材代:40万円

MBA社費留学だと、授業で使うテキストや教材代も補助の対象になることが多いです。私も授業で使うテキスト代は全額補助の対象になりました。

ビジネススクールのテキストは専門性が高く、ファイナンスや統計の教科書はとても高いです。(1冊3~4万円するものもあります)必修授業の場合はテキスト購入が必須であることが多く、最初のクウォーターだけで10万円かかりました。2年間の合計で約40万円程度かかりました。

④ 航空チケット代(片道×2):55万円

MBA社費留学生は、留学のための渡航費として渡米時と帰国時の航空チケット代も補助の対象になります。私の場合は東京―サンディエゴ間の片道チケット代(エコノミー)×2として、55万円を負担してもらいました。

⑤ ビザ申請、入国・入学手続き関連:62万円

アメリカ入国には留学ビザ(F-1ビザ)の申請やI-901申請費用、スクールの入学金等で費用がかかり、これらも補助の対象になります。また、アメリカビジネススクールの場合はワクチン証明も必要で、三種混合ワクチンやMMRワクチン、水痘ワクチンの予防接種に加えてTB証明などをトラベルクリニックで取得する必要があります。私の場合、ビザ申請費用6万円、入学金+サマースクール費用50万円、予防接種費用6万円が補助の対象となりました。

⑥ 給与が出る

信じられないのですが、MBA社費留学では上記の金額の補助に加えて、給与が支給されます。お給料をもらいながらフルタイムで勉強に集中できるとは、本当に幸せな環境ですよね。特に社会人になってから痛感するのは、腰を据えて勉強できる『時間』が与えられることの有難さです。

こんな機会が与えられるのは一生に一度だけだろうと思い、MBA留学中は文字通り “寝る間も惜しんで” 勉強しました。(実際、毎週大量に出されるケース課題とグループワークが終わらずに、毎日深夜2時3時までは勉強漬けでした。)

⑦ 留学準備費用の一部を会社が負担してくれる場合も

私が独自にMBA社費生に確認した情報によると、メーカーやIT、金融、商社などではTOEFL・GMAT試験費用やMBA予備校の授業料などの『留学準備費用』を一部負担してくれる場合があります。私の会社では補助はなかったので全額自己負担しましたが、会社によっては50~100万円を上限として会社が費用負担してくれるそうです。

MBAは留学準備に平均で150万~250万円かかると言われているので、このような補助もとてもありがたいですね。

抑えておきたいMBA留学制度を利用する条件(デメリット)

ここまでMBA社費留学のメリットを紹介してきましたが、注意しなければいけない点もあります。例えば、社費留学には以下のような条件や規定があることが多いです。会社により異なりますので、制度の内容はしっかり確認しましょう。

  • 応募条件に必要な職歴は3~5年以上
  • 受験校や受験期間に制限がある場合もある(TOP30校、1年制のMBA限定など)
  • MBA留学中、会社への報告や承認が多い
  • 卒業後、希望の部署に配属になるとは限らない(給料や役職が変わらない場合も多々ある)
  • 多くの場合、卒業後は元の会社に戻らなければならない
  • 帰国後5年以内に元の会社を退職した場合、授業料返還義務がある

ちなみにMBA社費留学のメリット・デメリットの詳細、社費派遣に合格する人の共通点については以下の記事でまとめていますので、詳細を知りたい方はぜひご参照ください。

MBA社費留学制度のある企業は?

みなさんが気になるMBA社費留学制度のある企業を紹介します。
大きく分けると、日系メーカー、商社、外資系コンサル、省庁(公共政策修士号)などです。

詳細は以下の記事で企業一覧を紹介していますのでご確認ください。

MBA社費留学よく聞かれる質問に答えます:社費留学生の実情

MBA社費留学を目指している方は、就活・転職活動をする際にMBA社費留学制度があるかどうか情報収集してみることをお勧めします。ネットワーキングや情報収集力もMBAでは必須のスキルになりますので、早いうちからトレーニングしておくと良いでしょう。

MBA留学卒業後のキャリア設計

MBA留学卒業後のキャリア設計

気になるのがMBA卒業後のキャリアですね。社費留学の場合、大きく分けて4つあると思います。

  • 派遣元の会社に戻り、経営に近いポジションに携わる
  • 転職してキャリアチェンジする
  • 独立・起業する
  • 海外に残って就職する

派遣元の会社に戻り、経営に近いポジションに携わる

こちらが最も多い選択肢でしょう。事業会社やコンサルティング会社、金融機関などから派遣されたMBA社費生は、帰国後は会社に貢献してもらうためになるべく早い段階で経営に近いポジションで働くことが多いです。もともと会社はそのつもりでMBA派遣をおこなっていますので、双方ともにWin-Winの関係になりやすいでしょう。

一方で、企業側とMBA社費生側でギャップが生じる場合もあります。まず企業側ですが、『早く経営に近いポジションで働いてほしいものの、長年勤めてもらっているシニア達もないがしろにできない』という思いがあります。したがって帰国後すぐにMBA派遣生を重要なポジションに異動させることができない可能性があります。

次に留学生側は『最初はMBAで培った知識とスキルをバリバリ発揮して働こうと思ったが、帰国後もすぐには管理職になれない。同じ環境で働かねばならないことにギャップを感じた』というケースがあります。

さらに、留学生側も世界のリーダー候補生たちと2年間ともに過ごし、厳しいグローバル環境の中で揉まれると価値観が変わってきます。欧米型のキャリア感に触発され、もっとチャレンジしたい、自分らしいキャリアを歩みたいと考え方が変わることが多いです。

このようなギャップが企業側と留学生側で広がり、転職してしまうケースも多くあります。事実、私の卒業したスクールの卒業生は年に1回壮行会・交流会がありますが、5年以内に転職してしまうケースも多いです。

転職してキャリアチェンジする

『転職』もMBA後のキャリアとして多いです。もともと欧米でのMBAの位置づけは、学位というよりもキャリアアップのための必須ステップという意味合いが多いです。ローカルのMBA生たちは、スクールのリソースやネットワークを通じて自分のキャリアに必要な人脈・スキルを身につけていきます。彼らにとってMBAとは就職・転職予備校として機能しており、卒業後はそれぞれ新しい就職先を見つけていくのです。したがって、MBAという学位だけでなく、在学中に培った人脈やハードスキル、ソフトスキル全般が彼らにとっての財産であり、それこそがMBAという投資に対して彼らが期待するリターンなのです。

日本でもMBA卒業生が活躍する場が増えてきており、外資系企業やテック企業、ユニクロや楽天など多くの企業がMBA採用をおこなっています。

MBA後に取り得る転職の選択肢については以下の記事で解説していますので、興味のある方はご参照ください。

MBAホルダーにおすすめの転職エージェントはこちらで紹介しています。

独立・起業する

MBAで得たスキルとネットワークを活かして、卒業後、もしくは在学中に起業する人もいます。実際、私の通っていたUC San Diegoはアントレプレナーシップに力を入れており、シリコンバレーや地域のスタートアップコミュニティとの結びつきも強いです。こうした大学のリソースやネットワークを活用して、毎年卒業生の何人かは起業・独立しています。

海外に残って就職する

MBAを取得した後、そのまま海外の企業に就職するパターンもあります。アメリカではフルタイムのオファーをもらうために最も重要なのはインターンシップをおこなうことです。MBAスクールでは多くの学生が入学してから程なくインターンシップを獲得するために就職活動を始めます。私も実際に現地のユニコーン企業からフルタイムオファーをもらいましたが、オファーをもらえたきっかけはサマーインターンシップを獲得したからでした。

現地就職を考えている方は、まずはインターンシップを獲得することを目指しましょう。インターンからフルタイムオファー獲得までの経験は、別の記事で紹介したいと思います。

まとめ:MBA社費留学で会社から投資してもらった金額を全て公開

まとめ:MBA社費留学で会社から投資してもらった金額を全て公開

MBA社費留学の金銭面でのサポートの実態、社費留学の疑問について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?改めて社費留学で会社から補助されるものの項目をまとめると以下になります。

① MBAスクール授業料+デポジット(入学金)
② 住宅費
③ テキスト・教材代
④ 往復航空チケット代
⑤ ビザ申請、入国手続き関連費用
⑥ 給与
⑦ 留学準備費用(一部)

当然これらのサポート項目と金額は会社によって違いますので、しっかり規定に目を通し、必要に応じて先輩や人事部に確認しましょう。

繰り返しになりますが、約2,000万円もの金額を会社から投資してもらうには、自分のキャリアにはMBAが必要という情熱とそれを相手に伝えるロジック合格にために必要な投資をする覚悟が必要です。

社費留学の社内選考突破のための攻略法は以下で詳細を解説していますので、ぜひご参照ください(再現性あり)

再現性あり】倍率60倍のMBA留学社内選考を突破した小論文を公開

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