GMAT Verbal攻略法 – RC(Reading Comprehension)パート編

GMAT Verbal攻略法 – RC(Reading Comprehension)パート編 GMAT攻略

今回は海外MBA合格までのステップで重要な『GMAT試験』の中から、VerbalのRC(Reading Comprehension)パート攻略法について解説します。

MBA受験生のみなさん、以下の悩みをお持ちではないでしょうか?

  • 出願スケジュールを考えると、そろそろGMATの準備を始めたい
  • MBA経験者に、受験勉強を振り返ったときのアドバイスをもらいたい
  • GMAT攻略のため、最難関のVerbal CR攻略法を知りたい

この記事ではGMAT VerbalセクションのRCパートにフォーカスして、RCの基本から攻略法、およびRCで安定的に高得点を取るための効果的な対策を解説します。

RCの攻略法はテクニックの要素は少なく、『本物の読解力』をつけることに尽きるのですが、それでも私がGMAT試験を振り返り、『はじめからこうしておけば良かった!』というRCの戦略的な読解法と、毎回安定して高得点をたたき出していた友人の両方の視点からアドバイスしますので、ぜひ参考にして下さい!

※TOEFL対策については、前回までの記事『MBAまでの道のり(TOEFL全般/ Reading編)』をご参照ください。

それでは始めましょう!!

GMAT Verbal RC(Reading Comprehension)概要

VerbalのReading Comprehensionでは、最初にやや短いパッセージ(文章)が与えられ、その文章の読解力を問われる設問が3~4問出題されます。1つのパッセージは約240~350語とTOEFLのReadingよりやや短いですが、文章の内容や設問はより複雑になっています。

各設問は『文章全体の趣旨を問う問題』から『筆者の文章に対する立場や態度を問う問題』まで様々です。GMAT Verbal試験の中でSC、CR、RCはランダムに出題されますが、RCのパッセージは合計4パッセージ出題されます。パッセージで扱われる内容については、『④ RCで扱われるトピックの理解』で後述します。

GMAT Verbal の採点

GMAT試験では、Math、Verbalどちらも同様にComputer Adaptive Test (CAT)と呼ばれる仕組みで採点されます。特徴については以下の記事でも解説していますので、概要は理解しておくようにしましょう。

GMAT Verbal攻略法 – SC(Sentence Correction)パート編

GMAT Verbal RCの攻略法

ここからは難関のGMAT Verbal RCの具体的な攻略法について解説していきます。RC(Reading Comprehension)攻略の基本は以下になります。

① 基本的な英文法を押さえる(Verbal共通)
② 単語力の強化(Verbal共通)
③ 文章に対する ”筆者の立場” を分析的に読む
④ RCで扱われるトピックの理解
⑤ 時間配分
⑥ よくあるミスを無くす

順に解説します。

① 基本的な英文法を押さえる

ここはSC, CRパートでも書きましたが、GMAT Verbalに共通して必須です。英文法に自信のない方は、まずは高校レベルの基本的な英文法書を理解しましょう。特にRCでは精読が求められますので、読解力の基礎となる最低限の文法知識はおさらいしておく必要があります。

② 単語力の強化

GMAT RCでは、英文や設問の難易度はTOEFL Readingとは比べ物になりません。さらにTOEFLより短い時間で解く必要があるため、地道な単語力強化がじわじわと効いてきます。最も即効性が出にくいのがRCパートですので、じっくりと腰を据えてボキャブラリーを増やしていきましょう。後述の使用教材で紹介している単語帳はマストですので、迷わず購入して一日でも早く取り組み始めることをお勧めします。

私自身、GMAT試験を振り返ると、語彙力を強化したことで明らかにGMATのスコアが上がりました。『もっと早くから全力で語彙力強化に取り組むべきだった』と後悔したので、受験生のみなさんには早めに取り組んでいただきたいです。

③ 文章に対する ”筆者の立場” を分析的に読む

RCの勉強法は『単語力の強化』と『毎日大量の英文を読むこと』に尽きるのですが、問題を解く上でのポイントはります。それが『筆者の立場を分析的に読むこと』です。以下、2つの具体例を用いながら解説します。

論理的か、感情的か?

RCでは文章に対する筆者の『立場・態度』を問う問題があります。RCではあるテーマや理論を『批判』することはあっても、あくまで論理的に批判をするので、感情的な表現が選択肢にある場合は正解になる確率は低いです。

例えば、contemptuous (軽蔑的な)detestable (忌まわしい)hateful (憎むべき) など、筆者が感情的な言葉で何かを論じることはないので、これらの言葉が選択肢に出てきたら正解になる可能性は低いと考えましょう。

同様に、indifferent (無関心な)apathetic (無感情の) などのような単語も正解になりにくいです。なぜなら、RCで出題される文章は、あるテーマや理論を読者に伝え、説得するための文章なので、筆者が『無関心』ということはありえないからです。

賛成か、反対か?

『出題された文章のテーマ』や『文中で述べられている意見』に対して、筆者が『賛成か反対か』を問う設問があります。この類の問題の場合は、『論理マーカー』や『オプションマーカー』に着目しましょう。論理マーカーの代表的なものは、逆接や順接など論理の流れを表す『接続詞』や『副詞』です。(接続詞:but 副詞:however, therefore)

オプションマーカー』の代表的なものは『主観的な意味を表す形容詞や副詞』です。具体的には以下のようなものになります。

  • impressive(印象的な)、intriguing(興味深い)
  • banal(平凡な)、humdrum(月並みな)

例えば、”This impressive theory is…” のように、”impressive”(印象的な)というポジティブな形容詞が使われていれば、筆者はこの理論を支持している立場と考えることができます。

逆に、”This banal theory is…” のように、”banal”(平凡な)というネガティブな形容詞が使われていれば、筆者はこの理論に対して否定的であると考えることができます。

このようにGMAT のRCの英文では、文章で述べられていることに対して筆者が『賛成か反対か』の立場を示していることが多く、そのことがよく設問で問われるのです。

④ RCで扱われるトピックの理解

RC問題では、パッセージ(文章)の内容として社会科学(US history、Feminismなど)、自然科学(Biology、Astronomyなど)、ビジネス(Marketing、Economicsなど)の主に3つのカテゴリから出題されます。

つまり、文系、理系、ビジネスのトピックから1つずつと、プラス1つで合計4パッセージが出題されることになります。選ばれるトピックは狭いので、これらの分野については基本的な知識をつけておくと読解する際に手助けになります。

以下にRC 対策に役立つウェブサイトを紹介しますので、これらのトピックを扱う文章には日頃から触れておくと良いです。

⑤ 時間配分

RCはSCやCRよりも時間配分は大切です。本文を読む時間は1パッセージあたり長文は3分、短文は2分を目安に読み、解答は1問あたり1分半を目安にしましょう。

RCの解き方については個人の好みがあるかと思いますが、一例として私の友人でRC高得点を安定的に叩き出した方法を紹介します。

まず、Verbalを解いていてRCのパートが出題されたら、以下の順序で解きます。

① まず1問目の『設問』を読んで問われていることの概要を頭に入れる
② パッセージ全文を7~8割の理解で読む(全て読み通して一次記憶に入れる)
③ 設問の選択肢を吟味する(この際、選択肢と本文の往復は1~2回にとどめる)

この方法だと、②のステップで7~8割の理解で全文の内容が頭に入っているので、③で設問の選択肢を見たときに『これは正解ではないな』というものをある程度絞ることができます。

あとは絞り込んだ選択肢を吟味する際に、本文の該当箇所を読み直しながら最終的に選択肢を選びます。私はこの解き方にしてから自己最高点を更新することができたので参考までに載せておきます。

⑥ よくあるミスを無くす

RCもSCやCR同様、出題される問題や引っ掛け問題のパターンはある程度限られています。以下の記事では私がGMATの勉強を始めた頃によく犯していたミスを5パターンにまとめていますので、ぜひご参照ください!

GMAT – RC (Reading Comprehension) パートでよくあるミス5選

RCハイスコアのポイントは『単語力の強化』と『本物の読解力をつけること』 – GMAT Verbal使用教材

RCのハイスコア獲得のポイントは、Verbal共通として『単語力の強化』をすることと、『本物の読解力を地道につけること』に尽きます。重要なのは、さらっと英文を読んで理解したつもりになるのではなく、最初のうちはOGの文章を十分理解するまでじっくり読み込んで読解力を高めていくことです。そうすれば、そこから少しずつ早く読む練習をすることができます。以下に紹介する教材を用いてしっかり練習しましょう。

GMAT Official Guide(通称OG)

・GMAT Official Guide:

GMAT Official Guide 2021, Book Online Question Bank (Gmat Official Guides)

・GMAT Official Guide Verbal Review

GMAT Official Guide Verbal Review 2021, Book Online Question Bank: Book Online

『問題の量』をこなす教材として、下記で紹介する『GMAT Official Guide(OG)』、『GMAT Official Guide Verbal Review』をできれば3回は繰り返し解きましょう。特に日本人は、Verbalの点数をどこまで伸ばせるかでGMATのスコアが決まります。Verbalを強化する目的で『GMAT Official Guide Verbal Review』はオススメです。

注意点としては、問題をPC上でも解くことができる『付属コード』がついた『新品正規品』を購入しましょう。中古品だとコードが使えない可能性があります。私はアマゾンで新品を購入しましたが問題ありませんでした。

Manhattan教材(RC)

・Reading Comprehension GMAT Strategy Guide (Manhattan Prep GMAT Strategy Guides Book 7)

Reading Comprehension GMAT Strategy Guide, 6th Edition (Manhattan Prep GMAT Strategy Guides)

マンハッタンのRC教材は、前半に書かれているRCを解く上での戦略をざっと読むだけでも効果があります。RCパートはネイティブでも読むことに苦労することが少なくないため、RCの難解な文章をどのように理解の強弱をつけて読むべきかがハイスコア獲得のために重要なのです。

単語帳

・GMAT 重要単熟語(中山道生)

GMAT・重要単熟語[新装版]

繰り返しますが、『本当にもっと早く出会いたかった!』教材の1つです。もし過去に戻れるなら、GMAT単語帳は迷わずこれを使います。というほど、GMATスコアアップに貢献してくれた知られざる名作です。TOEFLの3800英単語と同様、必携の1冊です。GMAT700点越えを目指す方はLEVELC以上まで全て覚えましょう。

GMAT概要

・新テスト対応版 MBA留学 GMAT完全攻略

新テスト対応版 MBA留学 GMAT完全攻略

GMATがどのような問題形式なのかを知る入門書です。GMATの出題形式を網羅しているので、まずはGMAT Verbalの概要を1、2時間で掴むには良いと思います。(ただし、問題数をこなすにはこれだけでは不足です)

公式GMAT模試(通称Prep)

GMAT Prep

問題演習で力がついてきたら、1ヶ月に1回程度、GMAT Prepを解いて本番の腕試しをしましょう。GMAT Prepはなんと無料で本番と同じ環境の模試が受けられます。画面遷移も同じなので、これで本番の感覚に慣れると良いでしょう。目安として、GMAT Prepで目標スコアを出すことができたら本試験を予約してください!

Prepのおすすめの使い方
GMAT Prepの1だけを解いて、正答率はだけを確認し答え合わせはせずに、自分の実力を測るために何度も解けるように使うと良いです。Prep2を本試験の直前に模擬試験として使いましょう。

公式計算用紙とペン

【本番用の計算用紙とペンの使い方に慣れる】
・Manhattan GMAT Test Simulation Booklet w/ Marker

Manhattan GMAT Test Simulation Booklet w/ Marker (Manhattan Prep GMAT Strategy Guides)

GMATは本番となるべく同じ環境で模試を解くことが重要です。受験回数が限られているので、本番では些細なことも動揺する可能性があります。
自宅をなるべく本番環境に近づける為、公式の計算用紙とペンは用意した方が良いでしょう。(上記を購入すると公式ペンが一本付いてきます。)細かいですが、こうした地道な努力が制限時間内に問題を解くスピードつけることに繋がります。

公式Enhanced Score Report

・GMAT本試験後の分析:Enhanced Score Report

GMAT試験を受け終わって数日後に、『Enhanced Score Report』を30ドル程度で入手することができます。(レポートのくせに高い。。)

どこを間違えたのか、各セクションのどこに時間を費やしてしまったのか、正解率はどうだったのか、などの情報を得ることができます。レポートを分析して、次回以降の戦略に役立てましょう。

GMAT Verbal RC(Reading Comprehension)攻略法まとめ

今回はGMATのVerbal RC攻略法に絞って書かせて頂きました。改めてポイントをまとめると以下になります。

① 基本的な英文法を押さえる(Verbal共通)
② 単語力の強化(Verbal共通)
③ CRの頻出パターンを押さえる
④ Assumption、Premise、Conclusionを押さえる
⑤ 時間配分
⑥ よくあるミスを無くす

RCはSCやCRと違いテクニックで解ける要素は少ないので、この記事で紹介した方法と教材を使って『本物の読解力』をつけることが一番の近道です。当記事が少しでもみなさんのお役に立つことを願っております!

この記事を読んで、GMAT Math攻略についても知りたいという方は以下の記事をぜひご参照ください!

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