MBA社費留学合格者が語る!社内選抜試験突破のポイントとは?スペースまとめ

MBA社費留学合格者が語る!社内選抜試験突破のポイントとは?スペースまとめ MBAキャリア

今回は2023年2月にX(旧 Twitter)でおこなったスペース「社費MBAを語る」の内容を記事にまとめました。

ゲストスピーカーのみなさんはいずれも高倍率の社費選考を突破した方々です。社内選抜試験を突破するために非常に重要なエッセンスが盛りだくさんで、音声ファイルだけに留めておくのはもったいない内容です!

社費MBA留学を目指されている多くの方に届くことを願っております。本記事のトピックスは以下になります。

・MBA社費留学の社内選考の準備で工夫した点・苦労した点
・社費選考で評価されたポイント
・MBA試験本番に社費選考は役に立ったか?
・MBA留学中、卒業後にやりたいこと

この記事を読めば、社費MBA選考を突破するためのポイントや、小論文・面接の攻略法社費留学に受かる人の共通点など、非常に有益な情報を知ることができます。

なぜなら実際に社費MBA留学者3名が、社内選抜試験突破のポイントを実体験を踏まえて語っているからです。それでは早速はじめましょう!

MBA社費留学の社内選考で工夫したこと・苦労した点

まずは、社費選考で苦労した点や、工夫した点をAさん(仮称)とRさん(仮称)に伺ってみました。

Aさん:前提として、社費選考が2021年の10月だったので、半年前の4月ごろから準備を開始しました。準備の方法としては、まずはゆうたろうさんのnoteを購入して、そのひな型を叩き台にして、MBAカウンセラーや社内外のMBA経験者と壁打ちをして、志望動機をブラッシュアップしていきました。

社費選考の過程で苦労した点は、自分のバックグラウンドの弱さです。具体的には、これまでの業務で海外経験がないということと、社費MBA合格者は30代が中心で、20代後半の自分は業務経験が浅いという点です。これらを補うために、自分は以下の3点を工夫しました。

① ストーリーの一貫性幼少期まで遡って、なぜ自分はエネルギー分野を大事にしてキャリアを築いているのか、なぜ東南アジアか?今の職場で何を身に着け、次の目標には何が足りないのか?徹底的にストーリーを磨いて志望動機に落とし込み、エモーショナルに書いた

② 会社の経営課題にフォーカス幹部クラスの人との会話の中で、弊社は既存の強いビジネスはあるが、次の事業の柱が育っていないという課題のヒントを得ることができた。小論文では自分なりの解決策も含めた形で具体的に書いた

③ 徹底した志望校研究実際に志望校の方10人、社内MBA卒業生10人、その他社外のアジアMBA卒業生や社内の海外事業部の方10人、合計30人程度に選考の段階でお話しを伺った。これによって志望校の生徒がどのような企業でインターンシップをおこなっているのか、クラブの活動の内容も含めてインプットできたので、社費の小論文に入れ込んだ

最終的には小論文の指定フォーム(A4 2枚)の他、それだけでは熱意が伝わらないのでパワーポイント50枚程度に思いを込めて人事部に提出しました。そういった行動の結果が熱意として伝わったのではないかと思います。

Rさん:私も社費選考の準備段階として苦労した点は、自分のキャリアの若さをどう補うかです。いかに社歴・経験の短さを補って、自分が投資すべき人材か、ポテンシャルを示すことに焦点を当てて小論文を作成していきました。私なりに工夫したことは以下の3点です。

① 自分のストーリーをひたすらブラッシュアップ社費選考のポイントはとにかく自分のポテンシャルを示すこと(会社にとっては5000万円ほどの投資)。会社に対するビジョン(どういう会社にしていくべきか)、自分のスキル・コンピテンシー、自分のこれまでの会社で出した実績の3つを軸にアピール。具体的には社内の先輩に当たってESは20回以上リバイス、面接練習、社外のアドバイザーに添削を依頼した

② 実際に選考に携わる人事部にフィードバックをもらう人事部に何度も添削や模擬面談をしてもらった。社内MBAホルダーにもサポートいただいた。面接はビジョン・実績についていかに笑顔でエモーショナルに伝えるか、表情、言葉選び、背景などを録画してチェック、英語面接への練習もおこなった(最終面接では実際に英語で質問された)

③ 信頼関係の構築人事部に誰も知り合いがいない状態から関係構築し、小論文、1次面接については直接連絡してフィードバックをもらい、次の選考に向けた対策をおこなった。選考する側の視点で課題点やフィードバックをもらったので、社内選考突破という点では効果的に対策できた。推薦状についても、過去の実績をしっかり理解してもらっている上司に「過去のアクション」に基づいた感動的な推薦状をいただいた(人事からのフィードバック)。実績ありきの信頼関係が重要

お二人ともに、歴代最年少でMBA社内選考を勝ち抜いています。事前準備に費やした時間や情熱、行動力がずば抜けていました。見事選抜試験を突破したお二人に共通しているものは以下の2点だと思います。

・ストーリーの構築力と一貫性
・周りからのサポートを得るための行動力と信頼関係の構築力

最初のトピックスだけでも非常に参考になるものばかりですね。

社費選考で評価されたポイント

次に、社費選考で評価されたポイントを純ドメさんとRさんに振り返っていただきました。

純ドメさん:前提として、私の会社は部署の異動が多く、これまで6年間で3回部署異動しました。それぞれの部署でしっかり成果を残せたことが評価されたポイントの1つだと思います。6年目で社費選考に合格したのですが、振り返ってみると以下の3点が評価されて合格に至ったのだと思います。

① 業務でしっかり成果を出す1つ1つの部署でリーダーシップを発揮、周囲を巻き込み、成果を残す

② 会社の現状把握と課題認識客観的な情報をもとに仮説を立て、先輩・後輩から情報を集め、役員にプレゼン・壁打ちして感触を伺う→自分なりのアイデアをまとめてフィードバックをもらい、深掘りする→それに必要な能力を海外留学で学ぶというストーリーを構築し、今行きたいということをアピール(Why now?の根拠を示す)

③ 現実的な解決策の提示MBA帰国後、自身が先陣を切って会社の課題を解決する、自分がMBAで成長することで会社に貢献できるということを示す

Rさん:私は自分の性格や特徴を踏まえて、選考の過程で(人事部に突撃したり笑、)強みをしっかり見せることができたことが合格のポイントだったと思います。私は評価されたポイントを直接人事に聞いたのですが、まとめると以下3点ですね。

① ビジョンを示すビジョン・スキル・過去の実績のうち、特にビジョン(これからは会社は顧客へこういう価値を提供していくべき;そのための会社の課題と解決策)に共感してもらった

② 推進力現状に疑問を抱き、周りを巻き込みながら人・組織・プロセスを改革していける推進力・行動力。ビジョンを示して理想論を語るだけでなく、自分のできる範疇で実際にチャレンジをしていて、現時点で不足している部分、課題を感じている部分を突破するためにMBAで力をつけることが必要、と行動力とビジョンをセットで示す

③ ストーリーの構築力人事部から素晴らしいとフィードバックあり、TOP MBAスクール合格のポテンシャルが高いと評価された

これまでに伺ったお話をまとめると、合格者のみなさんが評価された共通点としては以下3点だと思います。

・日頃から上司や周囲と信頼関係を構築し、仕事で成果を出す
・経営者の視座・視野・視点で会社の経営課題を把握し、自分なりの解決策、ビジョンを持つ
・社内外のネットワークを広げる行動力

これからMBA留学の社費選考を控えている方はぜひ参考にして下さい!

MBA試験本番に社費選考は役に立った?

実際に社費選考で準備したことが、MBAスクールの受験本番でどのように役に立ったか?をAさんと純ドメさんに伺いました。

Aさん:社費選考でしっかり準備したことが受験本番にも非常に役に立ちました。ストーリーラインやWhy NUS?が実際のMBA本番の受験でも使えたので、エッセイ・インタビューはそれほど苦労しませんでした。

ただ、実際に受験本番でエッセイを書く時は、MBAスクール用にストーリーを若干アジャストしました。社内選考では「どうやって会社に貢献するか?」をテーマに、会社愛を出してエモーショナルにどう会社を変えていきたいかを書きました。スクールに出す際は「どう世界を変えるか?」、「自分の業界でどのようにビジネストランスフォーメーションしていくか?」など、視点を内向きから外向きに、視座を高く書きましたね。

純ドメさん:私の場合は現状の課題認識と自分に足りないものの深掘りがMBA本番でも非常に役に立ちました。Aさん同様に、MBAスクール用のエッセイやインタビューでは、「将来やりたいこと」は社費選考とMBA本番でもほぼ同じですが、焦点を「世界に向けてどう貢献するか?」という大きなテーマに微修正しました。

私の場合、社費選考の段階で海外経験がなかったので、IELTS/TOEFLのスコアメイクを先に終わらせるようなスケジュールで動いたのも効果的でした。社費に合わせてスコアメイクしたおかげで、本番のMBAでもスケジュール的に余裕がありました。

MBA留学中・卒業後にやりたいこと

最後に、スピーカーのみなさんにMBA留学中、卒業後にやりたいことを伺いしました。

Rさん:私の場合、海外経験が今回のMBA留学で初めてなので、勉強もプライベートも全力で楽しみたいです。

学業面では、特に自分の中で「こんなプロダクトを世の中に出したい!」という理想があるので、実験的なことを含めてプロダクトマネジメントの実践をしたいと思っています。卒業後は派遣元の会社に戻り、ベンチャー投資をやりたいので、アントレプレナーシップ系の授業をたくさん取りたいですね。最終的には大企業を変革するというゴールがあるので、大企業の経営論や組織論を学んで、少しでも会社に貢献できるものを持って帰りたいです。

Aさん:留学中にやりたいことは4つです。まずはMBAスクールのエネルギークラブでプレジデントになりたいですね。これによって東南アジアのエネルギー人脈を日本に持って帰りたいです。
2つ目はReal Estate(不動産)の専攻にチャレンジしたいです。建築都市計画の専門を活かし、エネルギー×街づくりをテーマにしていくには不動産投資の考え方が必要不可欠と思います。
3つ目に、エネルギーファイナンスやスマートシティ系のテックでインターンをしたいです。
最後に、アントレ系のプログラムを学びたいですね。帰国後に派遣元の企業で「次の事業の柱を作る」が大きなテーマなので、そのためには0→1を学びたいです。

これらを学んだ上で、帰国後は東南アジアで事業開発・事業投資に関わりたいと思っています。

純ドメさん:前提として、帰国後は海外ビジネスを広げていきたい、という思いがあります。私の働いているインフラ事業では初期投資が膨大なので、ハードルが高いという側面があります。そのため、以下の4つに取り組んでいきたいですね。

  • ファイナンス(資金調達)、ソーシャルインパクト系の授業
  • アントレの授業:イントレプレナーシップ、社内の新しいビジネスモデルを作りたい
  • コミュニティを広げていきたい(インターン、大学間の繋がり)
  • 大企業を変革するために社内外の理解者・仲間を増やす(特に10個上から下の年齢の人たち):自分の海外経験を還元しながらネットワークを広げたい

みなさん、素晴らしいビジョンですね!これからMBAを目指す人にとっては、MBAでは一体何が学べるのか?自分のキャリアや業界・職種では、どのような学びが役に立つのか?などがイメージしにくい(私も受験生のときはそうでした)と思いますので、みなさんの具体例は非常に参考になると思います!ありがとうございます!

MBA社費留学合格者が語る!社内選抜試験突破のポイントとは? まとめ

今回は非常に競争率の高いMBA社費留学の社内選抜試験を突破したお三方にお話を伺ってきました!スペース(音声ファイル)だけでは非常にもったいない圧倒的に有益な情報ばかりでしたね。

最後に、みなさん3人に共通する「MBA社費留学の社内選考を突破するためのポイント」を以下にまとめました!

【MBA社費選考攻略のポイント】

・徹底したストーリーの構築力と一貫性(キャリアやバックグラウンドの弱さを補うため)

・ネットワークを広げ、周りからのサポートを得るための行動力と信頼関係の構築力(MBA生とのコーヒーチャットや社内・人事部との関係構築)

・経営者の視座・視野・視点で会社の経営課題を特定し、自分なりの具体的な解決策の提示する

・日頃から上司や周囲と信頼関係を構築し、業務でしっかり成果を出す、最後は熱意と行動力!!

ぜひみなさんも参考にしてください!

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