【Shopify/ BASE】MBA流 10週間で立ち上げるEコマースビジネス Week4

Eコマースビジネス ストーリー 10週間Eコマース立上げ

今回は『10週間で立ち上げるEコマースビジネス』の第4回目です。

当記事は10回シリーズを通して、以下の悩みを解決できるような内容になっています。

  • Eコマースビジネスを始めたい
  • どんな優先順位で、何を学べばいい?
  • ビジネスアイデアをブレインストームしたい
  • 起業を経験してみたい・起業アイデアを即実践したい

前回は『カスタマーリサーチ』『調達、フルフィルメント』『プライシング』の重要なポイントを解説しました。

シリーズ1回目から記事を読みたい方は、【MBA流】10週間で立ち上げるEコマースビジネス – Week1 をご確認下さい。

シリーズ4回目となる今回は、Eコマースにおける『チームと役割』『アイデアとストーリー』について解説します。

この記事を読み終えることで、『チームと役割』『アイデア、ストーリー』のポイントが理解できるだけでなく、ストーリーが商品の価値に及ぼす影響について理解した状態になります。

10週間のおおまかなスケジュール

当記事(10回シリーズ)のスケジュールですが、以下の通りになります。

Week 1: イントロ & ビジネスアイデアを生み出す
Week 2: 顧客ニーズ、製品、顧客に提供する価値
Week 3: カスタマーリサーチ、調達とフルフィルメント、プライシング
Week 4: チームと役割、アイデアとストーリー(← 今週はここです!
Week 5: ブランディング、マーケットプレイス、Eコマースストアデザイン
Week 6: ストアデザイン(続き)、ブランドアイデンティティ―
Week 7: ユーザーテスト
Week 8: SEO、ソーシャルメディアの活用、コンテンツマーケティング準備
Week 9: コンテンツマーケティング実践
Week 10: ビジネスの最適化 & リターゲティング

それでは今週も宜しくお願いします!

チームと役割

チームと役割

ここでは当シリーズで扱うEコマースビジネスを立ち上げる際のチームと役割について解説します。

チームでやるべき?個人でやるべき?

基本的にはチームでEコマースビジネスを立ち上げることをお勧めします。

特にアイデアのブレーンストーミングでは複数人で考えるとより多様性のあるアイデアが生まれます。

チームでおこなえばワークロードもシェアできるでしょう。

各々の得意分野を活かすことが出来ればより競合優位を気づくこともできます。

一方で興味深いですが、Kickstarterのデータによると1人のfounderの方が2人以上のfounderよりも起業で成功しやすいというデータがあります。

複数人で起業した場合、意思決定において生じる摩擦が影響を及ぼしているとのことです。
(Source: 2 founders are not always better than 1 – MIT SLOAN)

どちらも長所短所あると思いますが、立ち上げるビジネスの規模や環境に応じて考えるべきと思います。

役割

チームでEコマースビジネスを立ち上げる場合、予め役割をある程度決めておくとスムーズにタスクが進むでしょう。

以下に役割分けの例を紹介します。

  • 代表、副代表、 秘書、 会計等 (部活動タイプ)
  • CEO、 テクノロジー、リサーチ、デザイン、オペレーション等 (企業タイプ)
  • ビジネスオーナーと実行メンバー (資金提供者とビジネスの実行部隊を分ける)
  • パートナー (メンバー間で平等に分担)

上記はほんの一例です。

立ち上げるビジネスにもよりますが、各自の役割が明確であるほど、その後の業務が円滑に進む可能性が高いでしょう。

アイデアとストーリー

アイデアとストーリー

ストーリーがビジネスに与える影響は大きいです。

アメリカの映像制作会社『ピクサー・アニメーション』がヒット作品を出し続け、アカデミー賞を13回獲得したのも、『ストーリーテリング』の重要性を把握しているからです。

効果的なストーリーテリングは、人間の感情、動機、心理の深い理解と働きかけが必要になります。

ストーリーが価格に及ぼす影響

前回の記事では『プライシング』について紹介しました。

プライシングについて考える際、どれだけ利益が得られるかなどの計算にだけ意識しがちです。

しかし以下の “Significant Objects Project” の例はプライシングにおける『ストーリー』の重要性を示唆しています。

あるNYの起業家が小物雑貨($1~3)を卸から調達し、それぞれの雑貨に纏わる ”ストーリー” を付加してオンラインで販売しました。
結果はなんと平均$27の価格で完売!(約27倍の価格)
商品の背景に潜む ”ストーリー” を顧客に伝えることで、いかに商品価値が上がるかを示した事実です。

Source: Significant Objects Project

良いストーリーテリングとは?

商品にまつわるストーリーが価格に影響を及ぼすことは分かりました。

ではどのようなストーリーが “良いストーリー” なのでしょうか?

以下はピクサー・アニメーションが紹介する『良いストーリーテリング』のポイントです。
(詳細は 6 Rules of Great Storytelling (As Told by Pixar) をご確認下さい。)

  • 良いストーリーは明確な構造と目的がある(なぜあなたがこれを話すのか?)
  • 良いストーリーは感情の最も深い部分に訴える
  • 良いストーリーとは、驚きと想定外である
  • 良いストーリーはシンプルでまとまっている

商品をストーリーに乗せてアピールすると、より商品の『感情的価値』を高めることができます。

ストーリーテリングの詳細は以下の記事で紹介していますので参考にどうぞ。

ストーリーをバリュープライシングに活かす

ここで前回紹介した『バリュープライシング』について少し詳細に触れます。

バリュープライシングの基本的な考え方は、最初に以下の5ステップでEVC(Economic Value to the Customer)を決めます。

あなたの売りたい商品を(X)とする。

1. あなたの商品(X)に最も近い、既存商品(この商品をYとする)を決める
2. 商品Yを使うことによってかかるコストを計算する(商品を使い始めるコストや、買った後のランニングコストも含む)
3. 商品Xが商品Yに勝っている経済的価値を決める
4. 商品Xを使うことによってかかるコストを計算する
5. EVC = 商品Yの価格 + (2の価格 – 4の価格) + 3の価格

ここで決めたEVCを使って、商品(X)の価格をバリュープライシングで決めると以下になります。

商品(X)の価格 = 商品(X)のコスト + 30% × (EVC – 商品(X)のコスト)

30%はあくまでスタートポイントなので、ビジネスが立ち上がってから様子を見つつ微調整してもよいでしょう。

あなたの商品にまつわるストーリーで商品の価値を高めることができた場合、競合に対して差別化できる要素の1つとなります。

結果、3の価格を高めることができ、バリュープライシングを活かすことができるでしょう。

【実践】ビジネスアイデアを1つに絞ろう

ビジネスアイデアを1つに絞ろう

ここまで『チームと役割』、『アイデアとストーリー』について解説してきました。

それでは今週も早速実践です。

【実践】前回2つのビジネスアイデアに絞り込んだものを1つに絞りましょう。

今回でビジネスアイデアを1つに絞り込みましょう。

具体的には、これまで4週間で組み立ててきたビジネスサマリー(以下の15点)を書き出して、1アイデアを1ページに収めてください。

1. あなたが解決する ”問題”(つまり、”マーケット”)
2. お客様に製品・サービスを届けるための流通経路
3. お金を得るための仕組み(つまり、”ビジネスモデル”)
4. 問題を解決するための解決法(つまり、あなたの ”製品” または ”サービス” アイデア)
5. ビジネスを評価するために測る指標(製品であれば、売上個数など)
6. 商品・サービスに付加価値を与えるストーリー
7. カスタマーリサーチ(プライマリ・リサーチ)から学んだこと
8. カスタマーリサーチ(セカンダリ・リサーチ)から学んだこと
9. 製品の ”Value propositions”を1文で(ワンセンテンスで)書く
10. 最も近い競合と、あなたの製品はどう競合と差別化できるか?
11. あなたのビジネスの調達戦略
12. あなたのビジネスのフルフィルメント戦略
13. あなたの製品の価格、1個当たりの利益、ブレークイーブン・ポイントを書く
14. あなたのビジネスの固定費を書く
15. あなたのビジネスプランにおける不確定要素、リスクを書く

次回の第5週目は

『ブランディング、マーケットプレイス、Eコマースストアデザイン』を解説しました。以下の記事に進みましょう。

ここからはいよいよ実際にEコマースストアをデザインしていきますので楽しいフェーズですよ!

この記事を読まれて『ネットショップを立ち上げてみたい!』と思われた方、私がおすすめするECプラットフォームを次の記事で紹介していますので、是非参考にしてみて下さい!

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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