今回は『10週間で立ち上げるEコマースビジネス』の第7回目です。
当記事は10回シリーズを通して、以下の悩みを解決できるような内容になっています。
- Eコマースビジネスを始めたい
- どんな優先順位で、何を学べばいい?
- ビジネスアイデアをブレインストームしたい
- 起業を経験してみたい・起業アイデアを即実践したい
前回は『Eコマースストアデザイン』の概要、『ブランドアイデンティティー』の作り方、『Eコマースストア』の立ち上げ方について解説しました。
シリーズ7回目は、『ユーザーテストの意味』と、『ユーザーテストのやり方』について具体的に解説していきます。
この記事を読み終えることで、『ユーザーテスト』のポイントや、具体的な『ユーザーテストの方法』を理解した状態になります。
10週間のおおまかなスケジュール
当記事(10回シリーズ)のスケジュールですが、以下の通りになります。
Week 1: イントロ & ビジネスアイデアを生み出す
Week 2: 顧客ニーズ、製品、顧客に提供する価値
Week 3: カスタマーリサーチ、調達とフルフィルメント、プライシング
Week 4: チームと役割、アイデアとストーリー
Week 5: ブランディング、マーケットプレイス、Eコマースストアデザイン
Week 6: ストアデザイン(続き)、ブランドアイデンティティー
Week 7: ユーザーテスト(← 今週はここです!)
Week 8: SEO、ソーシャルメディアの活用、コンテンツマーケティング準備
Week 9: コンテンツマーケティング実践
Week 10: ビジネスの最適化 & リターゲティング
それでは今週も宜しくお願いします!
なぜユーザーテストすべきか?
このシリーズの最初でお話したことを思い出してください。
Eコマースビジネスを立ち上げていく過程で、あなたは急速に『顧客視点』を失っていきます。
これは、ビジネスにおいてプロフェッショナルになっていく過程で避けられないものです。
したがって、先週までの取り組みで立ち上げたEコマースストアを『顧客視点』からテストすることは必須になります。
ユーザーテストをおこなう際のポイントは以下になります。
① ユーザーテストは何人にすべき?
② ユーザーテストは誰に対してすべき?
③ ユーザーテストは何をテストすべき?
以下順に解説していきます。
ユーザーテストを通して、あなたのサイトの『ユーザー体験 (UX) 』を最適化していきましょう!
ユーザーテスト:何人にすべき?
まず、何人に対してユーザーテストすべきでしょうか?
ここではユーザーテストの『コスト』と得られる『恩恵』のバランスを考えないといけません。
結論から言うと、立ち上げたばかりのEコマースビジネスであれば、3~5人で十分です。
以下のグラフを見て下さい。
あるウェブサイトの『使いやすさ』に関する問題をユーザーテストで検証した結果です。
Source: Jakob Nielsen (2000)
これはユーザーテストをおこなった際、テストに参画した『ユーザー数』とテストによって『発見された問題の割合』の関係です。
つまり、
テスト人数が 1人 の場合(n = 1) : 約3分の1の問題を発見できる
テスト人数が 3人 の場合(n = 3) : 約70%の問題を発見できる
テスト人数が 5人 の場合(n = 5) : 約85%の問題を発見できる
この結果から、まずは3~5人のユーザーでテストし、ストアをリデザインすることが効果的です。
(余裕があれば、リデザイン後、さらに3~5人に再度テストすると良いでしょう)
ユーザーテスト:誰にすべき?
ユーザーテストは誰に対してすべきで、どうやって対象を見つけるか、という問題があります。
まず、ユーザーテストの対象は『ターゲット顧客』に対しておこないましょう。
Week4で決めたあなたのビジネスアイデアの『ターゲット顧客』を思い出してみて下さい。
次にテストユーザーの見つけ方ですが、以下2通りあります。
① あなたの友人、知人を介して『ターゲット顧客候補』を見つける
② オンラインのユーザーテストサイトを利用する
①についてはなるべく中立性を担保するため、直接の知り合いではなく少し離れた相手を選ぶと良いでしょう。(あなたの母親や叔父、1番の親友などは避ける)
②については、日本でもいくつかの企業がリモートユーザーテストサービスを提供しています。
ポップインサイト、Usertest Express、UIscopeなどです。
アメリカだとUserTesting.com、trymyUIなどが有名ですね。
これらのオンラインサービスを利用しても良いでしょう。
ユーザーテスト:何をテストすべき?
最後にユーザーテストで何をテストすべきか?です。
Eコマースストアのユーザーテストにおいて抑えるべき4つのポイントは以下になります。
① サイトの使いやすさ (Usability)
② サイトの信頼性 (Trust)
③ リピート性・勧めやすさ (Loyalty)
④ 外観・デザイン性 (Appearance)
それぞれ5段階評価などでテストしてみると良いでしょう。
具体的な質問例は以下をご確認下さい。
1. ウェブサイトは使いやすいか? (usability)
2. サイト内のナビゲーションは分かりやすいか? (usability)
3. このウェブサイトから製品を購入することに対して違和感はないか? (trust)
4. このサイト上で取引することに対して不信感はないか? (trust)
5. このウェブサイトを友人や同僚にどの程度勧めるか? (loyalty)
6. このサイトをまた使いたいと思うか? (loyalty)
7. このウェブサイトは魅力的に感じる? (appearance)
8. このウェブサイトはシンプルで整っている? (appearance)
これらをテストして、顧客にとって最適な『UXデザイン』にアップデートしていきましょう!
【実践】3~5人のユーザーテストをしよう
それでは今週も早速実践です。
上記で解説した方法を用いて、ユーザーテスト (3~5人) を実際におこなってみましょう!
【実践】3~5人のユーザーテストをしよう。
ユーザーテストが終わった時点で、以下の質問がクリアになるようにしっかりとテストを設計しましょう。
・ユーザーはEコマースストア内で製品購入まで問題なく完了できたか?(ナビゲーションを理解できたか?) – 例:製品をカートに入れる、配送方法を選ぶなど
・ユーザーは製品のコアベネフィット、”有形” ・”無形” 価値を理解できたか?
・ユーザーは製品の価格を容易に見つけることができたか?
ユーザーテストからは貴重なフィードバックが得られます!
是非有効に活用して顧客にとって最高の『ユーザー体験 (UX) 』を提供しましょう!
次回第8週は『SEO、ソーシャルメディアの活用、コンテンツマーケティング』について解説します。以下の記事をご確認ください。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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