Eコマースビジネスに興味がある、もしくは既にネットショップを始めているみなさん、下記のような悩みを持っていませんか?
- Shopifyネットショップの失敗例を知りたい
- Shopify経験者に、失敗から学んだことや体験談を聞きたい
- Shopifyネットショップ、どのような対策を打てば成功するの?
この記事を読めばShopifyネットショップの典型的な失敗例を知ることができるだけでなく、多くの失敗例から学んだ『失敗するネットショップ5つの共通点』を理解することができます。
逆に言うと、成功しているネットショップはこの5つの対策がしっかりできているのです。
私がアメリカMBA留学で学んだ『Eコマース実践』の知見を取り入れ、実際にクラスメイトとShopifyを使った経験も踏まえて解説していますので、これからEコマースを始めたい方や、既に始められている方にもぜひ参考にしていただければ幸いです。
それでは早速はじめましょう!
Shopifyの失敗談:売れないネットショップには共通点がある
Eコマース業界はアマゾンや楽天などのショッピングモール型から、ShopifyやBASEなどのプラットフォームの出現により、今後も市場の拡大が見込まれています。
誰でも手軽に低コストでプラットフォームを利用できるようになったため、個人でネットショップを立ち上げる人も増えてきました。一方で、ネットショップが乱立するようになり、競合と差別化できずに失敗に終わったネットショップも増えています。
私自身、MBA在学中に立ち上げたネットショップの失敗経験もあり、原因を振り返ってみると売れない理由は以下の5つのパターンに集約されることに気づきました。
① 需要が十分でない(そもそも市場が小さい)
② 付加できる価値がない
③ 集客できていない
④ 顧客目線の接客(ショップデザイン)ができていない
⑤ リピーターが獲得できていない
以下、順番に解説していきます。
Shopifyネットショップで失敗する理由5つ
私はネットショップにShopifyを使っています。私自身の失敗談と、ネットショップ失敗例を分析した結果、主な失敗の理由を5つにまとめました。これからEコマースビジネスを検討されている方はぜひ参考にしてください!
失敗の理由① 需要が十分でない(そもそも市場が小さい)
Eコマースビジネスを始める前に、そもそも取り組もうとしているビジネスに十分な需要があるのか、ざっくりでいいので見積もっておきましょう。
具体的な計算方法は以下です。
売上=人口(月間検索ボリューム) × 認知率 × 購入率 × 購入量 × 購入頻度 × 単価
計算方法の詳細は後半で解説します。
失敗の理由② 付加できる価値がない
あなたのネットショップが、例えばマグカップやスマホケースなどのコモディティ(一般的な日用品)を承認にする場合、同じアイテムを取り扱う何百という競合と戦わなければなりません。
つまり、顧客が『なぜあなたの商品を選ぶのか?』という明確な理由がなければ商品を買ってもらえないことになります。
その理由に当たるのが、あなたの商品だけが持つ『付加価値』になります。ネットショップでは競合商品とどう差別化を図るかが非常に重要になります。
失敗の理由③ 集客できていない
ネットショップが失敗する大きな理由の1つは『集客』です。
アマゾンや楽天などの『モール型』に出店する場合、モール自体の月間利用者数が数千万人います。一方、個人でネットショップを開設する場合は検索エンジンやSNSからの集客を自分でおこなうことが必要です。
そもそも集客に取り組んでいない、もしくはSEO対策やSNSを使ったコンテンツマーケティングをおこなっていても集客に失敗しているというケースもあります。
失敗の理由④ 顧客目線の接客(ショップデザイン)ができていない
せっかく顧客があなたのショップを見つけてくれても、Eコマースにおける『接客』ができていなければ購入までには至りません。
ここで言う『接客』とは、以下の3つです。
- 信頼性(ショップ情報)
- ビジュアルアピール(ストアデザインや商品画像、説明文)
- ナビゲーション(商品の見つけやすさ)
詳細は後半で解説します。
失敗の理由⑤ リピーターが獲得できていない
ネットショップで新規の顧客から売上が上がっても、1回の購買だけで終わってしまったらビジネスを軌道に乗せることができません。ビジネスの成長には顧客に『リピート』してもらうことが非常に重要になります。
売上はあるが、収益がいつまでたっても伸びない場合、リピーターの獲得に失敗している可能性があります。過去にネットショップを利用してくれた顧客が再来店してくれる仕組みを作ることがポイントです。
Shopifyでネットショップを成功させるポイント5つ
これまでで、失敗するネットショップの共通点5つが理解出来たと思います。次は、私の経験やMBAで得た知見を踏まえて、この5つの失敗要因に対してどのように対策するか?について解説したいと思います。
具体的な対策法は以下の5つになります。
① 市場規模の計算
② Value propositionの定義
③ コンテンツマーケティングによる集客
④ Eコマースデザインの3つの柱の構築
⑤ リピーターの獲得
① 市場規模の計算
実際にEコマースのビジネスアイデアを実行する前に、本当に需要があるのかを計算してみましょう。既に紹介したように、ビジネス性を見極めるための計算式はとてもシンプルです。
売上=人口(月間検索ボリューム) × 認知率(50%) × 購入率(0.1%) × 購入量 × 購入頻度 × 単価
- 人口(月間検索ボリューム):店舗などで物を売る場合、ターゲット層の人口が入りますが、Eコマースの場合は『月間検索ボリューム』になります
- 認知率:ここはざっくり計算するので、目標としてまずは認知率50%を入れてみましょう
- 購入率:Eコマースの場合、商品を認知した人のうちの購入率は0.1%あれば良い方と言われます。(1000人があなたの商品をネットで見つけた場合、そのうちの1人が購入する割合)※私の場合はMBA関連の情報商材でかなりターゲットを絞っており、約1%程度の購入率をたたき出しています
- 購入量:顧客が一回あたりに買う数量です。扱う商品によりますが、通常の場合は1になります
- 購入頻度:扱う商品が一回買い切りのものであれば1、消費財で使った後はリピートするものであれば、月に何回買う必要があるか、回数を入れます
- 単価:商品の価格を入れます
この計算式は、Eコマースの『市場規模』から『売上』がざっくりどれくらいになるかを算出するのに役立ちます。ビジネスを始める前におおまかに市場規模を把握し、そこにビジネスチャンスがあるのかを確認してから前に進みましょう。
ちなみに、市場規模が小さすぎるビジネスを選んでしまっている場合、“Problem” からではなく、“Solution” からスタートしてしまっている場合が多いです。ここについては、『良いビジネスアイデアを生み出す方法』について以下の記事で解説していますので、ご参照ください。
良いビジネスアイデアを生み出す – 【MBA流】10週間で立ち上げるEコマースビジネス – Week1
② Value propositionの定義
顧客がなぜあなたの商品を選ぶのか?を明確にするために、『Value proposition』を定義しましょう。Value propositionとは、競合他社には提供できない、あなたの製品だけが顧客に提供できる価値のことです。
Value propositionは以下のテンプレートに沿って書くことができます。大切なのは、最初から完璧を目指してはいけません。まずは一文で書いてみて、ビジネスの拡大とともに時間をかけて推敲していきましょう。
“(製品名)は、(主張の根拠)によって、 (ターゲット顧客) に (コアベネフィット) を提供します”
参考までに、AirBNBのValue propositionの例を見てみましょう。
“AirBNBは幅広い選択肢、多様性、顧客に合わせた宿を提供することで、国内外の旅行客にユニークな経験を提供します”
すばらしくシンプルで洗練された Value propositionですね。
みなさんも自分の好きな企業のValue propositionをぜひ調べてみてください!
③ コンテンツマーケティングによる集客
ネットショップ成功のために最も重要と言っても過言ではないのが『集客』です。そして、ネットショップ集客で非常に重要なのがSEO対策とSNSを使ったマーケティングになります。
SEO対策
ネットショップに訪れる人の多くは、Googleなどの検索エンジンからサイトにアクセスしてきます。つまり、顧客がネットで検索した際に、あなたのウェブサイトのいずれかのページが『検索上位』に表示されることが重要になります。ウェブサイトを検索上位表示させるための取り組みをSEO(Search Engine Optimization)対策といいます。
ShopifyのSEO対策については以下の記事で詳細を解説していますので、ぜひご参照ください。
ShopifyのSEO対策:圧倒的PVを獲得する!
SEO中級者以上向けになりますが、ネットショップのSEO対策を戦略的に取り組みたい方は以下の記事が必読です。
ネットショップ集客を実現するたった3つのSEO対策
SNSによる集客
SNSは手軽に使える分、誰でも簡単に始められますが、ネットショップ集客でSNSを使う際には戦略的に活用することが必須です。
具体的には、最初に『成功指標』、つまり目的を決めることが重要です。目的の例としては以下のようなものがあります。
- 検索トラフィックの獲得
- 顧客との交流回数(いいね、シェア、コメント数)の増加
- ECサイトへのトラフィックの増加
- 商品・サービスの販売
Shopifyにおけるソーシャルメディア活用についての詳細は以下の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。
④ Eコマースデザインの3つの柱の構築
集客対策と同様、継続して取り組むべきことは『ストアデザイン』です。ストアデザインとは、単にウェブサイトの外見だけではありません。顧客がサイトを訪問してから購入するまでの一連の流れを、顧客目線で丁寧に設計してあげることが重要です。
具体的には、Eコマースストアをデザインする上で、重要な3つの柱があります。
- 信頼性(オーナーのEmail, 電話番号、住所等コンタクト情報を載せる)
- ビジュアルアピール(色やフォントに一貫性を持たせる)
- ナビゲーション(顧客がほしい商品を見つけやすいウェブサイト設計)
順に解説します。
信頼性
対面ではない ”Eコマース” というビジネスを営む上で、信頼性は重要です。ネットショップに初めて訪れた人が離脱してしまう理由の一つに『初めての購入が不安』ということがあります。カスタマーに ”安心感” を与えるためにも、ショップオーナーのEmail、電話番号、住所などのコンタクト情報を掲載しましょう。
ビジュアルアピール
Eコマースは商品を実際に試すことができないため、色やフォントで商品の『ブランドアイデンティティー』を伝えていくことが大切です。特にビジュアルの中でも『商品写真』は最重要です。なぜなら、人はスマホを通して毎日様々な情報を受け取りますが、写真は第一印象を決めるからです。商品の写真撮影には時間も労力もかけるようにしましょう。
ブランドアイデンティティーを作るための詳細は以下の記事を参考にして下さい。
【MBA流】10週間で立ち上げるEコマースビジネス – Week6
ネットショップの商品撮影の方法についてはこちらで詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご参照ください。
Shopify初心者向け 売れる商品写真の撮り方3ステップ!
ナビゲーション
ネットショップを訪れた人が、商品を購入せずに離脱する理由の一つとして、『目的の商品がどこにあるのか見つけられなかった』ことが挙げられます。ウェブサイトのトップページのリンクは、初めのうちはシンプルに3~4つにするのが良いでしょう。
メイン商品をトップページに載せたり、商品をカテゴリー別に分類したりすることで、初めてウェブサイトを訪れた人にもわかりやすいサイト設計にしましょう。
⑤ リピーターの獲得
ネットショップの売上があがっても、リピーターを獲得できなければ売上は単発に終わってしまい、ビジネスは成長しません。
Shopifyのネットショップでは以下の機能を活用することで、過去にネットショップを訪れてくれたカスタマーと接触し、再来店を促すことができます。
- メールマーケティング
- ブログ
- SNS
メールマーケティング
メールマーケティングは、一回で多くのカスタマーにプロモーション情報を届けるのに最適なツールです。チラシやDMのようにデザインスキルは必要ないため、誰でも簡単に始めることができます。
Eメールは古典的ですが非常にパワフルなツールです。例えば、読者限定の特典を配信することで再来店のきっかけづくりや、メルマガに登録してもらいやすくなります。
Shopify Compassにはメールマーケティングの超有益な情報が動画で掲載されていますので、興味のある方はご確認ください。
Shopify Compass – Ecommerce Email Marketing 101
ブログ
あなたのネットショップのファンを作る方法の1つとして、ブログでの情報発信は有効です。たとえば、商品開発の裏側に潜む思いやストーリーをコンテンツにして発信することで、カスタマーにあなたの商品のファンになってもらうのです。ブログを読んだカスタマーが再来店するきっかけにもなります。
Shopifyでは、ショップ内にブログ機能を持っているため、すぐにブログを始められます。また、既に外部のWord Pressなどでブログを持っている場合は、メニューにリンクを追加することも可能です。
ブログの書き方やストーリーテリングについては以下の記事をぜひ参考にしてください。
SNS
集客同様、SNSはリピーターの獲得にも重要です。ネットショップでTwitterやInstagram、FacebookなどのSNSアカウントを作り、コンテンツを発信することで、マーケティングのオプションは大きく広がります。
例えばブログを書いた後に、SNSでブログを更新した告知をして誘導しても良いですし、SNSフォロワー限定のタイムセール情報を告知しても良いかもしれません。カスタマーとダイレクトに繋がることができるのもSNS運用のメリットです。生の声を活かして、リピーターの獲得、およびストアの最適化を繰り返していきましょう。
まとめ:Shopifyの失敗経験から学ぶ:売れないネットショップ5つの共通点とは?
ここまでShopifyネットショップの典型的な失敗例をもとに、『失敗するネットショップ5つの共通点』およびネットショップを成功させるポイント5つを解説してきました。
改めて内容をまとめると以下になります。
失敗するネットショップの5つの共通点
① 需要が十分でない
② 付加できる価値がない
③ 集客できていない
④ 顧客目線の接客(ショップデザイン)ができていない
⑤ リピーターが獲得できていない
Shopifyでネットショップを成功させるポイント5つ
① 市場規模の計算
② Value propositionの定義
③ コンテンツマーケティングによる集客
④ Eコマースデザインの3つの柱の構築
⑤ リピーターの獲得
まずは無料トライアルで
この記事を読んでShopifyのネットショップに興味を持たれた方は、まずは無料体験から始めてみてはいかがでしょうか?
Shopifyの始め方
Shopifyの始め方を具体的に知りたい方は、ぜひ以下の記事をご参照下さい!
10週間で立ち上げるEコマースのノウハウ
(完全初心者でも記事の通りにステップを踏めば、Eコマースビジネスを立ち上げられます!)
おすすめEコマースプラットフォーム3つ
どのECプラットフォーム(ネットショップ作成サービス)を使おうか迷われている方は以下の記事もぜひ参考にしてみて下さいね。
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