これからネットショップ(Eコマース)を始めようとしている方は以下の疑問を持っていませんか?
- Shopify(ショッピファイ)って何?
- ネットショップを始めたいけど、Shopify、BASE、STORESの違いは?
- アマゾンや楽天とShopify(ショッピファイ)の違いって何?
今回はこのような悩みを解決する記事となっております。
ここで解説する『Shopifyの基本』と『競合の機能比較』を読めば、どのようなネットショップ構築サービスを選択すればよいか理解することができます。
是非ネットショップ運用を開始する前の参考にしてください!
Shopify(ショッピファイ)の登場
Eコマース(EC: 電子商取引)市場は毎年成長しており、ECサイトと言えばAmazonや楽天が頭に浮かぶ方も多いでしょう。
しかしながら、近年は消費者に対して自社の販売チャネルを直接持とうとする動きが増えてきています。
なぜなら、いくらAmazonや楽天のサイトを通して自社の商品を売っても、消費者にブランドイメージが定着しにくいからです。
グローバルEコマース市場は2021年までの7年間で400%も成長しており、今後も急速に成長を続けることが予想されています。アメリカのINSIDER INTELLIGENCEによると2024年にはなんと6兆ドル(約660兆円)規模に達すると言われており、全小売市場の約22%がEコマースに置き換わると言われています!
Eコマース市場が拡大するにつれて、Amazonや楽天で売るのではなく、自社のネットショップで製品を売ることでブランドイメージを消費者に定着させたいというニーズがますます強くなってきました。そこで登場してきたのが “Amazonキラー” と呼ばれる『Shopify(ショッピファイ)』です。
Shopify(ショッピファイ)とは?
『Shopify』とは、ネットショップの構築・開設が簡単にできるカナダ発のEコマースサイト(プラットフォーム)です。
日本市場も含めグローバルに展開しており、導入企業は2020年で既に100万社を超え、Shopifyを使っているネットショップ運営者はなんと175万人、370店舗を超えています!(BACKLINKOウェブサイトより抜粋)
日本だと、BASEやSTORESといったサービスも同様のプラットフォームとして知られていますが、固定費が有料にもかかわらずShopifyがユーザーから選ばれている理由は『ユーザーのかゆいところに手が届く機能』です。(Shopify概要の章で後述します)
Eコマース市場で急成長するShopify
これまでEコマースにおけるネットショップ運用は、主に以下3つの点で難易度が高いものでした。
- Eコマースサイトの立ち上げに初期コストと専門知識が必要
- Amazonや楽天などのマーケットプレイスに比べて集客が難しい
- グローバル展開への対応(越境EC、多通貨・多言語対応など)
Shopifyはこれらユーザーの悩みをプラットフォーム上で一括して解決することで、絶大な信頼を集めています。
しかも料金は月額定額で$29~と非常に低額なのも成功した理由でしょう。
D2C市場の成長を追い風に、時価総額も5年で約28倍に増えました。
ネットショップの選択肢は3つ
Shopifyと競合の解説の前に、まずは『ネットショップの選択肢3つ』について概要を理解しましょう。
- クラウド型(プラットフォーム)
- マーケットプレイス型
- オープンソース型
クラウド型(プラットフォーム)
今回比較しているShopify、BASE、STORESがクラウド型に当たります。
ユーザーはクラウドサービスに登録するだけで、簡単に低コストでネットショップを開始することができます。
サーバーやショッピングカート、受注管理機能など、全てがパッケージ化されているため、開業までの難易度が低いのが特徴です。
クラウド型の最大のメリットとしてはショップデザインの自由度が高いため、自社のブランドを確立しやすいことでしょう。
一方で、初めて出店する場合は集客の難易度が高いことがデメリットになります。
クラウド型サービスを提供する各社の機能の違いについてはこの記事の後半で紹介します。
マーケットプレイス型
マーケットプレイス型の代表例はAmazonや楽天です。
イメージとしては、多数のネットショップを集めた、インターネット上のショッピングモールになります。
ユーザーはそのテナントの1店舗として出店します。
マーケットプレイス型は膨大な利用ユーザー、および取扱う商品の多さで、集客力があることが最大の魅力です。
一方、デメリットとしては、自社ブランドが確立しにくく、顧客データの資産も残らないことです。
いくらAmazonで売っても、顧客の会員情報は全てAmazonのものになるため、顧客リストに自由にアプローチできません。
オープンソース型
従来のネットショップでは、自社でシステム開発を行う以外に方法はなく、Eコマースに強みを持つ制作会社に依頼するケースが多く見られました。
これがオープンソース型です。主に法人向けのサービスでEC-CUBE、MAGENTOなどがこれに当たります。
メリットとしては、ゼロから自社のやりたいように作るので、当然自由度はいちばん高くなります。
一方で、自社でシステムを管理するのは手間がかかり、とにかくコストが桁違いにかかることがデメリットです。よって近年はクラウドサービスへの移行が進んでいます。
ネットショップは『クラウド型』と『マーケットプレイス型』どっちにすべき?
この記事の読者のみなさんは個人や小人数でのネットショップ立上げを考えていると思います。
つまり、選択肢は『クラウド型』、もしくは『マーケットプレイス型』のいずれかになるでしょう。
ではどちらがよりあなたのネットショップに適しているのでしょうか?
クラウド型とマーケットプレイス型の比較
クラウド型とマーケットプレイス型を『コスト(初期費用・月額費用)』、『導入難易度』、『集客』、『デザインの自由度』、『顧客リスト』の観点で比較してみました。
マーケットプレイス型(Amazonや楽天)は集客力が高いという魅力がある一方、デザインの自由度は低く、顧客リストが資産として残らないというデメリットがあります。
一方でクラウド型は集客の難易度は高いが、デザインが自由におこなうことができ、月額費用が安いため利益率は高くなります。顧客リストが自社のものになることもメリットです。
つまり、ネットショップの基本的な戦略としては
① 製品やサービスに差別化要素が十分ある場合、集客のメリットを生かしてマーケットプレイス型を選択する
② 自社のブラント価値やストーリーをきちんと伝えることを優先する場合、クラウド型を選択する
という方向性になります。
これからネットショップを始める方へ有効な戦略
冒頭でも述べたように、今後のEコマース市場の成長を考えると『自社ブランドの確立』は重要なポイントです。
つまり、今後は自社サイトでブランドを確立し、カスタマーとの信頼関係を築きながら、マーケットプレイス型で新規顧客の獲得を狙う戦略が有効です。
カスタマーとの関係作りは時間を要するため、長い目で見てブランド育成していくのが良いでしょう。
さらにfacebookやInstagramなどのSNSも『Eコマース機能』を追加するなどの動きが出ています。
今後は『クラウド型』ネットショップを育成しつつ、SNSもうまく活用して集客・マルチチャネルのビジネスを展開することが有効でしょう。
日本におけるShopifyの競合紹介
ここからはShopifyの機能概要を紹介していくと同時に、日本における競合であるBASE、Storesと比較しながらそれぞれの特徴を解説していきます。
Shopify概要
カナダ発のEコマースプラットフォーム、Shopifyですが、英語圏では爆発的に成長しています。
ユーザーから絶大な人気を得た理由としては、ストアの運営に必要な『かゆいところに手が届く』機能が充実しているからです。
例えば、サイトは100以上のテンプレートテーマから選べます。自社のストアで使える写真素材や、ロゴマークの自動作成ツールを無料で使うことができるなど、デザイン・テンプレートが充実しています。
そのほか、商品登録、決済機能、SEO対策、カゴ落ち防止、SNS連携など、現代のネットショップ運営に求められるものが提供されています。
ビジネスのスケール化にも対応でき、『アプリ』を導入すれば補完的な機能を追加することも可能です。
Shopifyを『知識ゼロの初心者』が使ってみた感想は以下の記事で解説しています。私とMBAのクラスメイトが初めて使った時の感想を詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
BASE概要
BASE(ベイス)では、無料でネットショップを開設できる点が魅力になります。基本的にプランという概念はなく、初期費用・月額費用などは無料になります。
利用料として発生するのは販売手数料と決済手数料(システム料)の2つです。
1回注文があると3.6%+40円の販売手数料と、3%の決済手数料が売上金額に応じてかかる仕組みです。
サイトデザインのテンプレートや決済といった最低限の機能は一通り網羅されています。
私が実際に使ってみてBASEが最も魅力的だと感じる点は、登録からネットショップの立ち上げまですべて『スマホ一台』で完結できるところです。まさかスマホ一台だけでネットショップができるとは想像しにくいと思いますが、以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はぜひご参照ください。
STORES概要
「最短2分で、驚くほど簡単にオンラインストアがつくれる!」がSTORESのキャッチフレーズです。
フリープランと月額2,178円の有料プランが用意されているため、まずは無料プランで機能を試してから、有料プランへと更新する方法がとれます。
注目としては2019年7月、フリープランの大幅アップデートで、無料プランでも商品登録数が無制限になりました!さらに、これまで有料プランでしか使うことができなかった20種類以上の機能を、フリープランでも利用できるようになりました!(詳細はSTORES Magazineをご確認ください)
機能面で見るとShopify、BASEに比べて弱いですが、販促につながる『プロモーション機能』、『ポップアップイベント』などがあります。さらに、2019年のアップデートでフリープランがぐっと使いやすくなり、初期コストゼロ、販売手数料が最安値レベルでネットショップを始められることもSTORESのメリットになりました!
STORESとBASEの比較については以下で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
(2021年7月22日更新)STORESが無料の電話サポートを開始!
アンジャッシュ児島さんが出演する新TVCMで話題のSTORESですが、ネットショプ作成サービスの中で初めて『無料の電話サポート』を開始しました。初心者の方にとって、Eコマースサイト構築の疑問や悩みを相談できるのは大変助かりますね!
Shopify、BASE、Stores徹底比較!
前項で紹介した概要に加えて、3社の基本機能、詳細機能を比較していきます。
Shopify、BASE、STORES基本機能
基本機能を比べてみると、ShopifyとBASE 、STORESの1番大きな違いは無料プランの有無です。
BASEは基本無料でネットショップが開設でき、STORESも無料プランがあります。BASEはランニングコストを抑えたい人向けです。
STORESはほかの2つが持っていない機能、ポップアップイベントなどをやってみたい人にはおすすめです。ただし、無料プランだと制約が多く、実際は有料プランでの利用が現実的でしょう。
一方で、表のとおり決済方法やサイトデザインなどを比較すると、Shopifyの充実ぶりがわかります。
スケール化に対応できることもShopifyの特徴です。Shopifyは決済手数料が最も低いため、ビジネスがスケールするほど利益率が高くなる仕組みです。
Shopify、BASE、STORES詳細機能
詳細機能も表で比較してみましょう。
上記の通り、SEO対策は詳細設定ができるという点でShopifyが有利です。
さらにネットショップの機能で見ると、カゴ落ち防止、SNS連携、越境ECや多言語対応など、本格的に取り組みたいというのであればShopifyがオススメです。
シンプルながらも、ネットショップに必要な機能が他2社サービスと比べて圧倒的に多いからです。
まとめ:Shopify、BASE、STORES徹底比較!
ここまで解説してきた通り、それぞれのクラウドサービスには特徴があります。
一番大切なのは、サービスを申し込む前に、自分のネットショップで何をしたいのか、どんな機能が必要なのかを十分に検討することです。
Eコマースサイトの成長を考慮し、
を検討してみると良いでしょう。
Eコマースプラットフォームを検討されている方は、実際に私が各サービスを使ってみた以下の記事をぜひ参考にしてみてください。
この記事を読んでEコマースビジネスに興味が出てきた方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみて下さいね。
Shopifyの始め方
3分でできるBASEの始め方
10週間で立ち上げるEコマースのノウハウ
さらに詳しいShopifyとBASEの徹底比較はこちらの記事をご参照ください。
Shopify(ショピファイ)とBASEの違いを徹底比較!おすすめは?
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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