【無在庫でECサイト】初心者向けドロップシッピングの始め方とおすすめサービス8つ

ECサイト初心者向け ドロップシッピングの始め方 Eコマース

起業を目指している方、Eコマースビジネスを立ち上げたいと思っている方、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか?

  • 起業を考えているが、販売する自分の商材を持っていない
  • Eコマースに挑戦したいが、仕入れや在庫を抱えるリスクはなるべく減らしたい
  • ドロップシッピングって?仕組みと始め方、経験者の体験談を知りたい

この記事を読めば、自分の商材を持っていなくてもEコマースを立ち上げる方法、ビジネスリスクを抑えながら起業する方法、ドロップシッピングの仕組みと始め方の手順が分かります。

なぜなら、私がアメリカMBA留学時 にとった人気授業『Eコマース』で実際に教えられる知見を交えて解説するからです。(教授はDuke大学、UCSDのMBAで長年Eコマースを教えている人気教授です)

さらに、後半は私がドロップシッピングを実際に使ってみた体験談も加えましたのでぜひ参考にしてみて下さい!

ECサイト乱立の時代 – 効率化はなぜ必要か?

ECサイト(ネットショップ)業界はAmazon楽天などのモール型に加え、ショピファイなどのクラウド型も参入し、店舗数が急増しています。
2019年には日本国内ECサイトの総店舗数は270万店舗以上になり、まさにEコマース隆盛の時代となりました。

しかし、ECサイトの参入障壁が低くなったことで個人や中小店舗がECに参入し、競合が増えて『商品が売れない』という問題が出てきました。

ネットショップの課題

売上獲得が困難な時代には、店舗の『差別化』が重要です。つまり、戦略の構築に時間をかけることが必要になります。
一方、ネットショップは『商品の仕入れ・在庫管理・配送』などの業務に多くの時間を使うため、店舗運営の効率化が大きな課題の1つになります。

そこで登場してきたのが『ドロップシッピング』です。

ドロップシッピングとは?

ドロップシッピング(Drop Shipping)とは、一言で言うと『在庫を持たずにネットショップを運営すること』です。手元に在庫を仕入れずに自分のネットショップに商品を掲載し、商品が売れたら『メーカーから直接お客さまに商品を発送』することができます。
(Drop Shippingは『直送』という意味です)

つまり、ネットショップ運営において最も時間と労力を削減できる方法がドロップシッピングなのです。

ドロップシッピングのメリット・デメリット

まずはドロップシッピングを利用した際のメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。

メリット

  • 在庫を抱えなくてすむので、低リスクでネットショップを始められる
  • 在庫保管スペースや維持費も不要
  • 仕入れ・梱包・配送の手間が省け、労力やコストが省ける
  • ショップ開設やサイト運営が簡単にできる
  • 商品のラインナップが豊富になり、お客さまの選択肢が増える

つまり、ドロップシッピングのメリットは手軽に効率的なネットショップ運営ができるという点です。今後、本格的に起業したいという方も、まずは経験を積むという意味で割り切って使ってみるのも良いでしょう。

デメリット

  • 仕入れ値が高く、利益が低くなりがち
  • 商品の検品が自分でできない
  • 在庫切れや遅延などの問題が起こりやすい
  • 受注後、商品を即発送できるとは限らない

つまり、ドロップシッピングのデメリットはメリットと表裏一体の関係になります。簡単に利用できる分、利幅が低い、自分でコントロールできる範囲が少ないなどの点を覚えておきましょう。

ドロップシッピングのサイトを選ぶコツ

ドロップシッピングサービスを提供している企業・サイトは様々ありますが、ここではどのような視点でサイトを選んでいけばよいかを解説します。

①商品発送までの日数

ドロップシッピングで良く起こる問題は商品発送の遅延です。発送する業者が、支払いの入金を確認してから何日で発送するかが重要になります。

商品を買ってくれたお客さまの立場からすると、注文してから発送までが早い方が良いのは当然ですね。ネットショップを運営する立場から見ても、商品発送は早い方がクレームや返品を受ける可能性が減るので重要です。業者によっては、入金してから4、5日後に発送するケースもあるので、しっかり確認しましょう。

②発送時の送料負担

通常は発送を依頼する側が送料を負担します。つまり、ネットショップ運営者が送料を負担することになります。

商品のコスト(仕入れ値)に加えて、送料も込みで利益が出るように価格設定をする必要があるので、必ず確認しましょう。

③料金の支払い方法

実際にお客さまから注文が入ったら、まずはドロップシッピングサービスを提供している企業に料金を支払う必要があります。

支払いのオプションとしてはクレジットカード、銀行振込みなどがありますが、出来る限りクレジットカード対応している企業を選びましょう。これは入金の確認がスムーズ、運営資金の回転が良くなる、などのメリットがあります。

④データ提供サービス

ドロップシッピングを提供している企業の取扱商品の価格在庫表をダウンロードできるかも重要な視点です。

企業側の管理体制がしっかりしているかの目安にもなるので、出来る限りcsvファイル等でデータがダウンロードできるか確認しましょう。

⑤登録費用があるか

商品の仕入れをするために『会員登録』に費用がかかるかどうかも重要です。基本的に最初は無料のサイトから始めて、ある程度売上が安定し、資金が貯まってきたら有料のサイトも試してみるとよいでしょう。

ネットショップ運営の固定費に関わってきますので、非常に重要な要素になります。

ドロップシッピング対応の企業サイト紹介①(ネットショップ初心者向け3つ)

ここでは『ドロップシッピングを提供している企業』を具体的に紹介します。あなたのネットショップのコンセプトに合った商品を探してみましょう。

まずはネットショップ初心者にオススメの企業3つです。

NETSEA

ネットショップ初心者におすすめです。商品画像もそのまま自分のネットショップに掲載できる商品が多くあります。無料会員登録をすれば、すぐにネットで仕入れをすることができ、注文をもらってからメーカーに発注、顧客に直送してもらうことができます。

取扱い商材が豊富なので、これからネットショップを始めようと思っている方は、まずは覗いてみる定番サイトです。

NETSEA(ネッシー)

私の体験談

私は自分のネットショップのコンセプトに合う商品があれば、NETSEAから商品を追加して自分の店舗の商品バリエーションを増やしていく、という使い方をしていました。安価な商品が多く、初心者にも使いやすいです。『取り扱い商品数を増やす』ことで、お店の魅力を上げることに役立つサイトです。

TopSeller

ドロップシッピングサービスを提供している卸では最大規模のサイトです。商品の品揃えは25万点以上あり、様々な目的に合った商品を探すことができます。

TopSeller

私の体験談

商品登録数が非常に多いのが魅力です。楽天やYahoo!ショッピング、MakeShopなどのモール店舗も対応しているので、効率よく商品登録ができます。まずは無料で5商品まで自由に選べる『おためしプラン』から始めてみるとよいでしょう。

卸の達人

売れ筋のダイエット製品美容・健康商品などに特化しています。会員登録費用も無料なので初心者でも固定費を気にすることなく利用することができます。顧客への直送も1個から可能なので、ECサイトを始めたばかりでも活用しやすいでしょう。

【卸の達人】

私の体験談

取扱いの商品数はやや少ないですが、美容・健康商品に特化していることと、メディアに掲載された商品をまとめていることなどのメリットがあります。よって上記のカテゴリーが自分のネットショップのコンセプトに合っていれば、活用する価値は十分にあると思います。ちなみに個人事業主であれば後払いやクレジット決済も可能です。

ドロップシッピング対応の企業サイト紹介②(中級者にオススメ)

以下は中級者向けのサイトになります。

未来問屋

中堅規模の総合卸サイトです。長年取扱い実績のある時計をはじめ、メンズ商品ファッション系に強く、商品数も1万5千点ほどあります。バイヤーが厳選した商品を扱っているので、品質の良いものが多いです。

未来問屋

私の体験談

無料で登録でき、サイト利用の審査もないのでお手軽に利用できます。ただし、商品仕入れの際には『デポジット』が必要になります。預り金として事前に入金が必要な分、最短即日出荷や、様々なサービスを受けることができます。サポート体制が非常にしっかりしているので、資金に余裕が出てきたら活用してみると良いでしょう。

産直市場

農水産物専門のドロップシッピングです。日本各地の特産品、生鮮食品などを取り扱っています。農家、生産者などのサプライヤーと直接取引できるため、中間業者のコストが大きく削減できます。

産直市場

私の体験談

一般的に、昔から変わっていない業界で『新しい仕組みや技術』を導入すると、効率は劇的に上がると言われています。農水産物業界でいうと、商品の特性上『流通可能時間が短い』というデメリットがありました。
産直市場の場合、商品はサプライヤーからエンドユーザーに直接配送されるため、このデメリットを補うという点で良いビジネスモデルだと感じました。

商材王

日本最大級の家具に特化したドロップシッピングサイトです。家具など大型の商品は在庫保管や配送の問題があるので、ドロップシッピングによる『在庫リスク、出荷作業ゼロ』は魅力です。商品ページや写真も全て無料で利用できます。

商材王

私の体験談

商品1点あたりの単価が高いため、商品数を絞ってしっかり価値を伝えていきたい、ブランディングによって商品に付加価値をつけたい、という方には良いと思います。

CCR

日用品、生活雑貨など数多くのジャンルの商品を取り扱っています。CCR自身が楽天やヤフー、アマゾンなどで6店舗のネットショップを運営しているため、オンラインで販売するためのノウハウを入手することができます。

CCR

私の体験談

主な仕入れ先として中国の『アリババ』を使っているため、安く仕入れて販売することができます。代理店になるには加盟金を支払う必要があるので、ある程度ネットショップで利益が出るようになってきたら検討しても良いでしょう。

Etsy

こちらはドロップシッピング対応ではありませんが、世界中の作家が作った商品を探すことができます。品質が良いものが多く、珍しい商品を見つけることができるサイトです。ポイントとしては、お客さまからのレビューが高い商品を中心に探してみると良いでしょう。

Etsy

私の体験談

私もEtsyのサイトから何点か、自分のネットショップで売る商品として仕入れさせていただきました。Etsyの良い点は、手軽に世界中のメーカー、または個人の作家の商品を仕入れることができるため、他のネットと被りにくい珍しい商品に出会えるところです。個人が制作している商品も多いので、品質は必ず自分でチェックしてから売るようにしましょう。

ドロップシッピングの手順紹介

ここでは実際に自分のネットショップでドロップシッピングを利用する手順を紹介します。基本は以下のステップになります。

① ショピファイやBASEなどで自分のショップを作る
② NETSEAなどのドロップシッピングサイトに登録する
③ 商品を検索する
④ 自分のネットショップのコンセプトに合う商品を選ぶ
⑤ 商品を自分のネットショップに掲載する
⑥ あなただけの価値を作り出す

1. 自分のショップを作る

まずは自分のネットショップを作ります。『売るものも決まってないのにお店なんて作れないでしょ』と思うかもしれません。しかしEコマースならできます。

ここで伝えたいのは『まずネットショップを作る』ことのメリットです。

  • 実際に店を作るとどんな店にしたいかイメージが湧く
  • 行動に移し、物事が進行していることでモチベーションが上がる
  • 日常生活でアンテナが伸び、参考にしたい店が目に付くようになる

まずは『行動してみること』がとても大切なのです。

初めてネットショップを作るならShopify(ショッピファイ)などの『クラウド型』がオススメです。こちらで私のオススメする『クラウド型ネットショップサービス』3つを紹介しています。

ちなみに、なぜ『クラウド型』がオススメなのかを知りたい方は、こちらで詳しく解説していますのでどうぞ。

ショピファイの競合BASE、Stores 徹底比較(日本)

携帯1台だけでネットショップを作りたい方は、下記の記事を参考にして下さい。3分でネットショップができます。

2. ドロップシッピングサイトに登録する

自分のお店ができたら、次にNETSEAなどのドロップシッピングサービスに登録します。自分のショップがあればすぐに登録できますよ!

ここからは簡単にNETSEA(ネッシー)の例を使って説明します。

まずは下記の『仕入れ会員登録する』を押して、必要事項を記入して会員登録します。(無料です)

NETSEAトップページ

3. 商品を検索する

次に検索ボックスに『あなたが興味がある物の名前』『好きな物の名前』を入力し、右にある『詳細検索』をクリックします。(ここではポストカードの例を使って解説します)

NETSEA検索

次が大切です。『画像転載可』『消費者直送可』『消費者向け商品説明あり』にチェックを入れて検索をしましょう。理由は後ほど説明します。

NETSEA詳細検索

4. 自分のネットショップのコンセプトに合う商品を選ぶ

以下のようにたくさんの商品候補が出てくるので、自分のショップのコンセプトに合った商品を選んでいきましょう。

NETSEA商品

初心者がネットショップで商品を選ぶ際のポイントは三つです。

① 自分自身もその商品が好きで、見ているだけでワクワクするもの
② ストーリー性が高く、商品にまつわる話を人に語れるもの
③ リピート性があり、女性に人気のもの

5. 商品を自分のネットショップに掲載する

自分のネットショップのインストラクションに従い、選んだ商品をネットショップに掲載しましょう。ここで、最初に検索するときにチェックした『画像転載可』『消費者直送可』『消費者向け商品説明あり』が効いてきます。

つまり、NETSEAにある商品画像や商品説明文をそのまま自分のネットショップに使うことができるのです。とても簡単ですね!商品説明の中で、自分のネットショップのお客さまに必要ない情報は削りましょう。

6. あなただけの価値を作り出す

最後に、『なぜこの商品をお客さまにオススメしたいのか』あなただけのスパイスを加えましょう。

代表的な方法は以下2点です。

  • 商品にまつわる、あなただけのストーリーを加える
  • お客さまに購入した後の未来を見せる

つまり、あなたが語ることのできる商品の『逸話』や『ストーリー』などを添えることで商品の価値を高め、お客さまに興味を持ってもらうのです。

また、この商品を買うとあなたの生活にこのようなメリットがあります、など、『買った後の未来』を伝えてあげるのも良い方法です。商品説明の項目に書くだけでなく、ブログなどで上記の内容を伝えても良いでしょう。

これでドロップシッピングサービスをあなたのネットショップで利用する手順は完了です!

ECサイト初心者向け ドロップシッピングの始め方 まとめ

今回はMBAの授業でも実際に教えられるドロップシッピングサービスの仕組みと始め方の手順を解説してきました。

改めてステップをまとめると、以下の6つになります。

① 自分のショップを作る
② Netseaなどのドロップシッピングサイトに登録する
③ 商品を検索する
④ 自分のネットショップのコンセプトに合う商品を選ぶ
⑤ 商品を自分のネットショップに掲載する
⑥ あなただけの価値を作り出す

Eコマース初心者や、副業をはじめたい人、将来は自分でネットショップを運営したい人は、まずは参入ハードルの低いドロップシッピングで経験を積んでみてはいかがでしょうか。

記事で紹介した『初心者向け』ドロップシッピングサイトのリスト

NETSEA(ネッシー):画像転載可
TopSeller:ドロップシッピング最大規模
【卸の達人】:美容・健康商品に特化

アメリカでEコマース起業を学んだMBAホルダーがオススメするネットショップサービスについて学びたい方はこちらの記事をおすすめします!

Twitterでも定期的にEコマースや起業・副業の情報配信をしているので、ぜひフォローをお願いします!

コメント

  1. あんみつ より:

    ゆうたろうさん、はじめまして!
    わたしもECを立ち上げたく、情報収集していたところゆうたろうさんのブログに出会い、勉強させていただいています。有益な情報をたくさん公開くださってありがとうございます!特に10週間Eコマース立ち上げの記事は、ECビジネスをアカデミックな視点で考えることができ非常に興味深いです。
    1点質問させてください。Etsyのようなドロップシッピングに対応していないサービスから仕入先を開拓する際、個人にメッセージで連絡をとり、その人の商品でドロップシッピングをやりたい旨を伝え、商品の卸値を交渉されているのですか。日本に送ってほしい場合の送料については、どのように先方とコミュニケーションされていますか?Shopifyの送料計算を使って、卸値+送料を先方にお支払いする感じでしょうか。。?アドバイスいただけますと大変うれしいです。よろしくお願いいたします!

    • tsublog より:

      あんみつさん、はじめまして!
      コメントいただきありがとうございます。そして、『10週間Eコマース立ち上げ』の記事も読んで頂いているとのこと、大変嬉しいです^^
      さて、ご質問の件ですが、Estyの場合はおっしゃる通り、メーカー・問屋と直接取引するのと同じように、ショップのオーナーに連絡を取ってドロップシッピングをやりたい旨を伝えると良いと思います。直接交渉の場合は特に、運営されるネットショップにフィットする商材、専門性の高い商材などは交渉の余地もありだと思います。
      送料については、私は基本Estyで表示される日本への送料をShopifyで設定しています。もし送料も交渉で安くできそうであれば、先方と合意した送料をShopifyで個別に設定しています。
      頂いたご質問に対する答えになっていますでしょうか。。?もしその他、詳細でご質問等ありましたら、個別にやりとりさせて頂ければ幸いです。
      今後ともよろしくお願い致します。

      • あんみつ より:

        ご丁寧に回答いただきましてありがとうございます!大変参考になります。またお知恵を拝借したいことがあれば個別にご連絡させてください。これからもブログ楽しみにしています!!!

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